メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ALL FOR 2020

東京へ ともに歩む

毎日新聞

(左から)石川佳純、平野美宇、伊藤美誠、張本智和、水谷隼

Passion

男女とも3人の枠にトップ選手7人ら 激しさ増す卓球の東京五輪代表争い

 2020年東京五輪で男女ともに日本初の金メダルが期待される卓球の代表選考が、26日のカタール・オープンから本格的にスタートする。五輪代表枠は男女とも3人。トップ選手の指標とされる世界ランキング30位以内(3月現在)には、男子が世界4位の張本智和(15)=エリートアカデミー=を筆頭に5人、女子は同4位の石川佳純(26)=全農=ら7人がしのぎを削る。開催国の日本は全ての出場枠が与えられているが、若手の成長も著しく一段と激しい代表争いが予想される。【田原和宏】

    2019年の卓球・主要国際大会

     シングルス代表は20年1月時点の世界ランキングで日本勢の上位2人が選ばれる。団体戦メンバーとなる3人目は、上位2選手とのダブルスの相性や世界ランキングなどを考慮して日本協会の強化本部が決める。

     3大会連続の出場を狙う石川はトップを守り続けるが、「出場権はどんどん狭き門になっている」と語る。伊藤美誠(スターツ)は7位、平野美宇(日本生命)が9位につけ、18歳コンビが迫る。

     男子も2番手の丹羽孝希(24)=スヴェンソン=が9位、3番手の水谷隼(29)=木下グループ=が10位で、その差はわずか301点。これは1大会で逆転可能な差だ。張本の台頭もあり、これまで日本を支えてきた2人が、激しいつばぜり合いを演じている。

     世界ランキングは原則として過去1年間の成績で争われ、ポイントの高い上位8大会の合計点が反映される。大会ごとに獲得ポイントは異なる。優勝者は最上位の格付けである世界選手権で3000点、ワールドカップとグランドファイナルは2550点、世界各国を転戦するワールドツアーでは、日本やカタールなどで開催される格付けの高いプラチナ大会は2250点をそれぞれ獲得する。

     世界選手権の最後のシングルス代表枠(5)を懸けた今月の大会で敗れた早田ひな(18)=日本生命=が「五輪が遠ざかる」と悔やんだのも、世界選手権が高得点を稼ぐ絶好の好機だったからだ。

     ただし、過去の五輪代表争いとは異なる点もある。トップ選手のみが出場できる「T2ダイヤモンド」が新設されたからだ。1大会の賞金総額はプラチナ大会を上回る50万ドル(約5500万円)。年間3大会あり、出場者にはランキング対象となる上位8大会の得点とは別に、ボーナス点が加算される特典もある。

     T2への出場資格は現在の世界ランキングではなく、今年の国際大会の成績で決まるため、スタートダッシュが重要となる。伊藤は「(序盤の)カタールと世界選手権は命懸け。自分の人生を変える2大会になる」と話す。代表争いの重圧に過密日程が重なり、選手らは息の抜けない戦いに臨む。

    田原和宏

    毎日新聞東京本社運動部。1972年、奈良県生まれ。教職などを経て2001年入社。06年からスポーツ取材に関わり、福岡、大阪勤務を経て13年から現職。16年リオデジャネイロ五輪では体操、卓球などを担当。東京五輪取材班キャップ。スポーツクライミングなど新競技にも注目する。職業病なのか、「おかしいやろ」が口癖。