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大学倶楽部・実践女子大

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高齢者にタブレット端末を貸与し、地域貢献

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タブレット使用法を学んでコミュニケーションツールとして活用している高齢者たち 拡大
タブレット使用法を学んでコミュニケーションツールとして活用している高齢者たち

 キャンパスがある日野・多摩地区で高齢者を対象に食事・栄養指導を行ってきた実践女子大学生活科学部食生活科学科の山田茂教授(スポーツ栄養学)が、高齢者にタブレットを貸与して使用方法を教えたところ、仲間同士のコミュニケーションが深まっていると喜ばれている。

 山田教授は7年前に同地区の高齢者に声をかけ、「JISSEN桜風会」を組織し、食事・栄養指導を行ってきた。現在、参加者は50人(女性48人、男性2人)で平均年齢は82歳。活動には山田教授のゼミ生らが関わり、参加者のニーズを把握しながら運営や活動のサポート。活動のプランニングやフィールドワーク、フィードバック、ディスカッション、評価、リポート作成などを行ってきた。

 その結果、「参加者に大きな心の変化が見られるようになった」と山田教授。運動指導や食事・栄養指導もさることながら、「仲間と一緒におしゃべりしたい」というコミュニケーション志向が高まってきた。

 そこで、昨年からコミュニケーションツールとしてタブレット端末を使用することを考えた。富士通イノベーションビジネス推進本部の協力を得て、同大から参加者にタブレットを配布。タブレットの使い方を一緒に学び、参加者同士でゲームアプリやワードなどを利用して、コミュニケーションを図るようになった。参加者には非常に好評で「できないと思っていた」「覚えると楽しい。孫とも連絡が取れる」といった声が寄せられ、山田教授は「これからはお互いに、いつでもメールで連絡をとり合いましょう」と話している。

 核家族化が進み、高齢者と一緒に生活した経験がある学生はほとんどいない状況だが、このプロジェクトを通じ、学生たちも地域と高齢者に対する貴重な経験と新たな知見を身に着けている。

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