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大学倶楽部・福岡工業大

空気と水だけでクリーンに 超微細な泡で池を浄化する実証実験開始

ノズル噴射式のマイクロバブル発生装置の構造
おとめが池で行う浄化実験の構想図
実験の舞台となるおとめが池

 超微細泡で池をクリーンに--。福岡工業大学工学部知能機械工学科の江頭研究室は、空気と水だけで発生させた「マイクロバブル」による湖沼の浄化に取り組んでいる。手始めに、同大構内にある「おとめが池」をきれいにする実証実験を11月21日に開始した。江頭竜教授は「実験が成功すれば、環境にやさしい方法で日本中の濁った湖や沼をきれいにできる可能性を秘めている」と期待を寄せている。

     マイクロバブルは、発生時の直径が1~数百マイクロメートルの微細な気泡。通常の気泡の直径は1000マイクロメートル以上あり、髪の毛(直径約70マイクロメートル)と比較しても小ささが分かる。浮力も小さいため、水中を長時間浮遊して酸素濃度を高めるなどの効果がある。

     農業や医療、食品、環境などさまざまな分野で注目を集めており、湖沼の浄化への活用も期待されている。その一方で、効果が現れるメカニズムは解明されていない部分が多く、科学的な検証が急務となっている。

     また、マイクロバブルを発生させる方法は、高圧で空気を溶解させた後に減圧させる「加圧溶解式」と、水と空気をノズル内で混合し、乱流によるせん断力を利用して気泡を微細化する「ノズル噴射式」がある。本格普及のためには、いずれの方式も発生装置の大容量化や低価格化・省エネルギー化が必要だ。

     江頭研究室では、「ノズル噴射式」をベースに気泡径、気泡数を制御する手法を検討。学生らが新たに設計、加工したいくつかのノズルを試し、最も微細な泡を生成できたノズル形状を採用した。より効率的にマイクロバブルを発生させられるよう、現在改良に取り組んでいる。

     今回の実験では、このノズルでマイクロバブルを連続的に池の底層に注入し、水中の酸素濃度やpH、汚濁物質の濃度(COD)などの変化をモニタリングする。マイクロバブルによる浄化効果の実証、メカニズム解明に向け、データ分析を急ぐ予定だ。

     江頭研究室では昨年、マイクロバブルでキュウリやトウモロコシの生育を促進させ、自治体からも注目されている。今後は有機物の分解や農産物の育成促進、湖沼の浄化などへの応用実験を重ね、汚れた池を低コストで浄化できる装置の開発を目指す。

    福岡工業大

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    所在地:〒811-0295 福岡市東区和白東3-30-1
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