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関東・東北豪雨、水害2年 学生ら古文書修復ボランティア これまで450点洗浄

関東・東北豪雨直後から水没した古文書を救出し、応急処置として水洗いをしていた(茨城史料ネット提供)
水没した古文書は凍結乾燥させた後、臭いや汚れを取るために1枚ずつ網に挟んで水に漬けて洗浄する

 2015年9月の関東・東北豪雨で泥水につかった古文書を修復する取り組みを、ボランティア団体「茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク」(茨城史料ネット)が続けている。地元の歴史を伝える貴重な資料を将来へ引き継いでいくのが目的で、修復後は古文書に書かれた内容も調べ、来秋にも所有者に返却する予定だ。8月23、24日に茨城大学水戸キャンパスで洗浄作業が行われ、研究者や学生ら延べ40人が参加した。

     同大4年の有馬花苗さん(21)は、古文書を傷めないよう網2枚に挟み、水を張ったケースの中に沈めた。その後、網の上からブラシでなでて汚れを落としていった。「どんな文書にも当時の人が残したかったメッセージがあると思うので、将来に伝えたい」と話した。

     同大の添田仁准教授(日本史)によると、泥水につかった古文書は、カビを防ぐためいったん凍結乾燥させて保存し、その後きれいな水に浸して、汚れや臭いを洗い落とす。冊子状の文書などはいったんつづりを解き、紙を1枚ずつ洗浄してからとじ直す。

     修復後は文書の内容も精査している。常総市内の旧家にあった江戸の町奉行所宛ての訴状には、当時の水害対策に関する記載があった。三坂新田村(現在の常総市三坂新田町)は周辺より約1・2~1・5メートルも低かったため、「惣囲堤」(総延長約3キロ、高さ約1・5メートル)と呼ばれる巨大な堤防で村を囲んでいたことが判明した。

     添田さんは「古い記録は先人の知恵や暮らしが刻まれた貴重な遺産。地域が水とどう付き合ってきたかを知ることで、今後の防災にも生かせるのではないか」と話す。

     茨城史料ネットは、被災した文化財や古文書を守ろうと、東日本大震災直後の11年7月に発足。関東・東北豪雨後は常総、下妻両市内を回り、民間保存の古文書約1000点と、両市の所蔵文書約2万点を預かった。これまでに約450点を洗浄した。

     史料ネットでは、洗浄作業などのボランティアを随時募集している。詳細はウェブサイト。【大場あい】

    茨城大

    公式HP:http://www.ibaraki.ac.jp/
    所在地:〒310-8512 水戸市文京2-1-1
    電 話:029-228-8111

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