ユニバ・トーク

5月1日 オリパラ統合

 4月23日付本紙朝刊掲載の拙稿「記者の目:2020年東京五輪と共生社会」に対して多くの方からご意見をお寄せいただいた。

     Sさんは「多くの友人に読んでいただきたいと思って宣伝しまくりました。こちらに返ってきた反応の中には、『オリンピックとパラリンピックの同時開催のことは考えたことがなく、こんな意見もあるのかと驚いた』という声がありました。ですが、みんな同時開催に賛成の人ばかりで、こちらも安心しました」と書いてくれた。

     Hさんはこんなメールを寄せた。

    「偶然にも昨日、会社の理事と同じことを話していました。でも今のオリパラ開催に疑問を感じているのが私たち3人だけだとしたら残念です。事故で頸椎(けいつい)損傷を煩いましたが実業団でサッカーをやり、スキーのモーグルも大好きでした。ところがロンドン五輪を境に、オリンピックに興味がなくなりました。なぜかと言いますと、まだパラリンピックが始まってもいないのにオリンピックの日本選手団が凱旋(がいせん)パレードをしたからです。勝ち誇ったような顔で大げさに手を振りまくるアスリートたちに幻滅しました」

     だが今回のソチ五輪にしても、感動を共有するにはあまりにも開催時期に開きがありすぎる。

     浅田真央選手に対する「大事なときに必ず転ぶ」発言で大いに顰蹙(ひんしゅく)を買った東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相は「ソチパラリンピック前に、パラリンピックも行けという命令なんです。また20何時間かけて」とぼやいたそうだが、その気持ちも分からないではない。だからこそ僕はオリパラ統合を訴えたい。【岩下恭士】

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