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12社が電子書籍の最新技術を紹介--JEPAが未来志向の技術展

写真=出展ブースのようす

 普通の活字本を読むのが難しい障害者などにも読みやすい電子書籍のアクセシビリティーを紹介する「未来志向の技術展」が26日、東京都内で開かれた=写真。今年発足30周年を迎えた一般社団法人日本電子出版協会(JEPA)のビジネス研究委員会が主催。加盟企業など12社が音声合成やバーチャルリアリティー(VR)などの最新デジタル技術を使って実現する誰もが読書を楽しめるユニバーサルデザインの技術や製品を紹介した。

     冒頭、「今こそ枠を超える発想を」をテーマに、欧米のような研究者が企業と大学を自由に往復できる環境の乏しい日本の閉鎖性を批判した東京大学、スタンフォード大学名誉教授の釜江常好さんが「日本は各省庁が縦割りで研究者を囲い込む。グーグルのようなベンチャー企業が育つ風土は閉鎖的な筑波研究学園都市にはない」として、学会と企業の柔軟な連携の必要性を訴えた。

     電子書籍コンテンツ向けの技術などを開発する12社のプレゼンテーションでは、HOYAサービスが、視覚障害者用のWindowsスクリーンリーダー(画面読み上げソフト)や鉄道の構内アナウンスなどにも用いられている高品質音声合成技術を紹介。テキストを音声に変換するソフトであるTTS(テキスト・トゥー・スピーチ)について、肉声に近い自然でなめらかな音声、うれしい、悲しいなどの感情まで表現できることや、9言語27話者の音声を実現できることなど特徴をアピールした。数年内にはタイ語やブラジルポルトガル語の音声もリリースするという。

     このほか、PDFやテキストを電子書籍の国際標準であるEPUBに自動変換できる技術や、高齢者や弱視者にも判別しやすいユニバーサルデザインのフォントなどが紹介された。【岩下恭士】