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ユニバ・リポート

音声操作可能なエレベーター--三菱電機のタッチレスコール

写真=音声で行きたい階を指定できる「タッチレスコール」

 声でテレビのチャンネルを切り替えたり、エアコンの温度設定を変更したりと、ボタン操作不要で声で操作できる家電製品が増えている。視覚障害者や、指によるボタン操作が難しい肢体障害者にとって便利なのはもちろんだが、健常者でもキッチンで料理中の主婦など、状況によって誰にでも役立つユニバーサルデザインだ。

     エレベーターメーカー、三菱電機の稲沢製作所(愛知県稲沢市)が開発したのは、カーナビ用音声認識技術を利用して、操作ボタンに触れずに音声で操作できるエレベーター「タッチレスコール」。利用者がエレベーターに乗って「5階」などと声に出すと、エレベーターが「5階」と音声で確認したことを告げ、数秒後にピッと音がして登録完了を知らせる。同時に液晶表示で行き先も示される。誤認識があった場合や、行き先階の変更は、登録前に言い直せば再度入力が受け付けられる。また、エレベーター内でいつでも「音声操作」と発声すれば利用階数を登録できる=写真。

     エレベーターの呼び出しも操作不要だ。ドアの30センチ以内に人が近付き、0.5秒以上そのままでいれば、センサーの働きで自動的にエレベーターが呼ばれる。既存のエレベーター取り付け時にオプション機能として設置でき、費用は1機約100万円という。

     エレベーター内は反響が大きく、声がひずむため認識が難しいのがネックだったが、同社が開発した「残響抑圧技術」を組み込みクリアした。実際に乗り込み声で操作してみたが、誤認識の可能性は低そう。ただ、ドアの開閉中は声を受け付けないなど、あらかじめ操作するタイミングを知っておく必要はある。

     2012年10月の発売以降、これまでに岐阜県の高齢者施設と埼玉県のマンションに導入された。現在のところ、認識するのは日本語だけだが、多言語対応が可能になれば、2020年の東京五輪・パラリンピックでも活躍するかもしれない。【岩下恭士】

    ◆動画=「タッチレスコール」の紹介