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ユニバ・リポート

和太鼓とロボットがボレロで共演--東京芸大でサマーアーツジャパン2017

 生のオーケストラとロボットが共演する夢枕獏さん書き下ろしの音楽劇「憂飼(うしかい)」が6日、東京都台東区の東京芸大奏楽道で開かれた。2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、音楽とスポーツ、テクノロジーを融合した新たな芸術の創造を目指す試み。

     東京芸術大学卒業生有志オーケストラが奏でるドビュッシーやラベルの曲に、織女(しょくじょ)役のソプラノ歌手・小林沙羅さんや、牽牛(けんぎゅう)役のテノール歌手・鈴木准さん、和太鼓奏者の林英哲さんらが共演し、さらに人工知能(AI)を駆使したロボットや自動ピアノが用いられた。

     星々の乱れをもたらした織女と牽牛の恋を修復する和太鼓を林さんが力強く打ち鳴らし、ラベルの管弦楽曲「ボレロ」ではロボットがスネアドラムのリズムを刻み続けた。

     また、ヤマハとブラザー工業の技術協力で、ステージで打ち合う健常者と車いすの選手の動きをセンサーで捉えて自動ピアノが音楽として表現するAIシステムが披露された。

     オーケストラには楽譜表示装置のエアースカウターが導入されて、舞台上には譜面台はない。演奏者たちはそれぞれ頭にヘッドマウントディスプレーを装着し、眼鏡型端末に投影される楽譜を見ながら演奏中に自由に歩き回った。ステージ上の空間を音が動き回る演出に、多くの聴衆が魅了されていた。【岩下恭士】