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ユニバ・リポート

全国瞬時警報システムなど24時間字幕放送対応を--第1回視聴覚障害者等向け放送に関する…

写真=21日開催された第1回視聴覚障害者等向け放送に関する研究会

 字幕や手話、音声解説の付いた視聴覚障害者にも利用しやすいテレビ放送のあり方を考える第1回視聴覚障害者等向け放送に関する研究会が21日、東京都千代田区の総務省で開かれた=写真。同省では2012年1月から4月まで「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送の充実に関する研究会」を開き、アクセシビリティーに配慮した放送行政指針を公表している。

     21日に発足した研究会は、前回から5年が経過して放送技術の進展や昨年の障害者差別解消法の施行など社会的な背景の変化を踏まえた見直しが目的。座長は前回と同じで来春、東京通信大学教授に就任予定の高橋紘士・日本大学非常勤講師が就任、座長代理には新たに東大先端科学技術研究センターの中邑賢龍教授が選出された。研究会は障害者団体など障害当事者と学識経験者、放送事業者と家電メーカーなどから構成され、12月まで4回の開催を予定、障害者らからのニーズを踏まえて実行可能なサービスを検討する。来年3月に新たな指針を公表することになっている。

     第1回研究会では、事務局より放送行政指針の現状について、字幕放送は7時から24時までの付与可能な番組と緊急災害時情報に対応するよう求めておりNHK総合で97.4%、在京キー5局で99.5%が達成していることが紹介された。また、解説放送では7時から24時までの権利処理不要のすべての番組に音声解説を付与することを求めており、NHK総合で12.7%、在京キー5局で11.7%を達成。一方、手話放送の達成率はNHK総合で0.2%、在京キー5局で0.1%であることなどが紹介された。

     当事者団体の立場から発言した全日本難聴者・中途失聴者団体連合会(全難聴)の新谷友良理事長は「字幕や音声解説などの情報アクセシビリティーは基本的人権と位置づけられる」として、15日の早朝に北朝鮮がミサイルを発射したときに全国瞬時警報システム(Jアラート)には字幕がなかったことを指摘、字幕放送の24時間対応を訴えた。

     続いて視覚障害者の立場から提言した三宅隆・日本盲人会連合情報部長は視覚障害者の9割がラジオではなく、テレビ音声を利用していることを強調。「チャイム音で速報が出たことは分かるが、内容が全く分からない」としてアナウンサーがリアルタイムにテロップを読み上げるなどの対応をすることを要望した。【岩下恭士】

    研究会構成員(敬称略)

    座長 高橋紘士(日本大学文理学部)

    座長代理 中邑賢龍(東京大学先端科学技術研究センター)

    山下東子(大東文化大学経済学部)/近藤則子(老テク研究会)/日本障害者リハビリテーション協会/全日本ろうあ連盟/全日本難聴者・中途失聴者団体連合会/日本盲人会連合/日本放送協会/日本テレビ放送網(株)/(株)テレビ朝日/(株)TBSテレビ/(株)テレビ東京/(株)フジテレビジョン/(株)テレビ埼玉/(株)新潟テレビ21/(株)CBCテレビ/朝日放送(株)/読売テレビ放送(株)/(株)福岡放送/(株)BS-TBS/放送大学学園/衛星放送協会/日本ケーブルテレビ連盟/パナソニック(株)/三菱電機(株)/(株)毎日新聞社