字幕放送の法的義務化は見送りへ−−総務省第4回デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送の…

2012年04月27日

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 ◇字幕放送の法的義務化は見送りへ−−総務省第4回デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送の充実に関する研究会

字幕・手話、解説放送の普及を目指す総務省の「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送の充実に関する研究会(高橋紘士座長)」の第4回が25日、東京都千代田区の同省で開かれた=写真。研究会は、07年に策定された指針から5年を経て、昨年7月の地上デジタル放送移行や、08年に発効された国連障害者権利条約における言語としての手話の承認など情勢の変化に対応すべく中間見直しを行うもので、最終的には17年に改訂版を完成させる計画。

中間見直し最終会に当たる当日の会合では、年内公表予定の報告書案における文言の確認や修正などを行った。

その中で、今回の見直しの中心的な課題の一つであった字幕放送の法的義務化については「現在、各放送事業者は現指針に基づき、字幕の充実に努めているところであり、これまで拡充計画を上回る実績が大部分の放送事業者において達成されていることから、直ちに義務化する状況にはないと考える」として、研究会としては字幕放送の法的義務化を見送る方向性を示した。

一方、視覚障害者向けの解説放送について、ステレオ放送の場合にワンセグ放送では解説放送が聴けない問題について、岩下委員が「アナログ放送時代には画面を必要としない全盲者の多くがテレビ音声の聴けるFMラジオでテレビの音声を聴いていた。この夏には2社からワンセグテレビ音声が聴ける受信端末が発売される」として、「特に公共放送を代表するNHKにおいては、モノラルの低音質であっても解説放送を必要とする視覚障害者を含むすべての人が等しく番組情報を享受できることを最優先してほしい」と訴えた。

これに対して、三菱電機の担当者から音声ガイド対応のデジタルテレビを開発する同社(リアル)とパナソニック(ビエラ)が共同で視覚障害者にも使いやすいデジタルテレビの普及について取り組んでいることがアピールされた。

研究会では、これらの発言をふまえて、最終的な報告書文案について事務局に一任することを決めた。【岩下恭士】

 ◇デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送の充実に関する研究会構成員及び構成員代理(19人)

岩下恭士:毎日新聞社デジタルメディア局ユニバーサロン編集長

岡田裕克:TBSテレビ編成制作局担当局次長

音好宏:上智大学文学部新聞学科教授

金田耕司:フジテレビジョン編成制作局編成情報センター室長

草野啓:テレビ東京編成局次長

久松三二:財団法人全日本ろうあ連盟事務局長(小中副理事長代理)

近藤則子:老テク研究会事務局長

坂下誠司:パナソニックコーポレートR&D戦略室ユニバーサルデザイン推進グループグループマネージャー

大塚礼治:三菱電機京都製作所AV機器製造部専任(澤田主席技師長代理)

鈴木孝幸:社会福祉法人日本盲人会連合情報部長

高岡正:社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長

高橋紘士:国際医療福祉大学大学院医療福祉学分野教授

坪沼晴海:朝日放送編成局テレビ編成部マネージャー

寺島彰:浦和大学総合福祉学部教授

中村雪浩:テレビ朝日編成制作局局次長兼宣伝部長

原田徹:北海道放送東京支社テレビ編成部長兼報道制作部長

廣瀬健一:日本テレビ放送網編成局次長

森本清文:日本放送協会編成局計画管理部専任部長

渡辺秀彦:東海テレビ放送編成局東京編成部担当部長

 ◇同研究会オブザーバー(5人)

仁田浩史:社団法人日本ケーブルテレビ連盟第一業務部第一グループ長

金政玉:内閣府障がい者制度改革推進会議担当室政策企画調査官

塩谷淳一:放送大学学園放送部長

田口雅之:厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉企画課 自立支援振興室情報支援専門官

後藤則幸:日本放送協会編成局計画管理部専任部長

 ◇総務省(5人)

森田高:総務大臣政務官

小笠原倫明:総務審議官

佐藤文俊:情報流通行政局 政策統括官

阪本泰男:情報流通行政局 官房審議官

安間敏雄:情報流通行政局 情報通信利用促進課長

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