フリートーク

12月15日 障がい者

12日に東京ミッドタウンで開かれたTEPS2010。点字毎日の東京駐在記者時代から含めると94年から15年ほぼ毎年取材の立場で参加してきたが、今回思いがけず坂村教授からお声がかかり、パネリストの一人として参加することになった。

シンポの内容は記事に譲るとして今回、非常におもしろかったのはシンポ直前に昼食を取りながら行われたパネリスト間の打ち合わせだ。

最初に、87年から、コンピューターによるバリアフリーの実現、そして最近は障害の有無を意識させないユニバーサルデザインの社会実現を説く坂村教授から、13インチ以上のテレビに字幕チューナー内蔵を義務付けた米国の例が紹介され、「技術はすでにある。これからは日本も法規制による実践が必要じゃないか?」との指摘があった。

そこで僕の方から「日本は福祉先進国の欧米を意識しているはずなのに、障害者施策についてはJIS規格まででセクション508(リハビリテーション法)やADA(アメリカ障害者法)のような強制力を持たせるまでにはまだいきませんねえ」とコメントすると「(呼び方だけは)障害者をやめてチャレンジドにしようという話があるけどね」と坂村教授が苦笑した。

そこで僕の方から「最近、障害者をやめて障がい者と害を平仮名にしようという動きがありますが、実に無意味な議論だと僕は思っています。幸い毎日新聞社の表記にはまだ採用されていませんが、もし障がい者になったら、パソコンで障害者と変換してから害に戻って修正しないといけませんね(笑い)。表記の問題なんかよりもっと大事なことがあるんじゃないですかねえ」と発言すると、「TEPSでもこれからそういう本質的な議論をしていかないとと考えています」と坂村教授が答えた。

【岩下恭士】

2009年12月15日

 
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