
今週の本棚
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井波律子・評 『顔真卿伝 時事はただ天のみぞ知る』=吉川忠夫・著
(法藏館・2484円) ◇まさに「書は人なり」を体現 中国の書の歴史上、東晋の王羲之(おうぎし)(三〇七-三六五)と並び称される大書家、唐の顔真卿(がんしんけ…
(2019年2月24日 02:08)
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藻谷浩介・評 『子どものまちのつくり方 明石市の挑戦』=泉房穂・著
(明石書店・1620円) ◇明確な哲学に基づいて行う施政 地域振興のお手伝いを本業とする評者は、常日頃から、全国の自治体の年齢別の人口動態を比較している。 「…
(2019年2月24日 02:08)
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池澤夏樹・評 『日本人の起源 人類誕生から縄文・弥生へ』=中橋孝博・著
(講談社学術文庫・1382円) ◇群を抜く構成と内容 タイトルのとおり日本人の起源を問う本である。類書は多いが、これはバランスのいい網羅的な構成と内容の新しさ…
(2019年2月24日 02:08)
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中島京子・評 『箱の中の天皇』=赤坂真理・著
(河出書房新社・1512円) ◇「象徴」とは何かという問い 憲法小説というジャンルがあるかどうかわからないが、ともかく本書の主題は憲法である。 日本国憲法を語…
(2019年2月24日 02:08)
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加藤陽子・評 『帝国航路を往く イギリス植民地と近代日本』=木畑洋一・著
◆『帝国航路(エンパイアルート)を往く イギリス植民地と近代日本』 (岩波書店・2592円) ◇制約を課すことで見える新たな世界 今や多くの人が飛行機で空を飛…
(2019年2月24日 02:07)
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小島ゆかり・評 『明月記を読む 定家の歌とともに 上・下』=高野公彦・著
(短歌研究社・各3024円) ◇画期的な定家論が随所に 明月記は藤原定家の日記である。治承四年(一一八〇年、定家十九歳)から嘉禎元年(一二三五年、七十四歳)ま…
(2019年2月17日 02:06)
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本村凌二・評 『静寂と沈黙の歴史 ルネサンスから現代まで』=アラン・コルバン著、小倉孝誠・中川真知子・訳
(藤原書店・2808円) ◇人間の感性の軌跡をたどる 誰でも自宅に個室をもちたがる。それは自然の願望だと思えるが、実のところ、個室への欲求は19世紀になってか…
(2019年2月17日 02:06)
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岩間陽子・評 『公衆サウナの国フィンランド 街と人をあたためる、古くて新しいサードプレイス』
◆こばやしあやな著 (学芸出版社・2160円) ◇成熟した市民社会考える フィンランドという国が気になって仕方がない。残念ながら、ちゃんと滞在したことがない。…
(2019年2月17日 02:06)
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松原隆一郎・評 『拳の近代 明治・大正・昭和のボクシング』=木本玲一・著
(現代書館・2808円) ◇「ローカル化」の視点から描く 日本人は外国から学んだ文化を巧みに消化し読み替えると言われる。中国に学んだ漢字からひらがなを生み出し…
(2019年2月17日 02:06)