介護・福祉
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精神疾患の母、悩む子ども…ヤングケアラー、相談年327件 兵庫
2023/9/21 12:00 1891文字家族の介護や世話を日常的に担う「ヤングケアラー」に関する兵庫県の相談窓口に開設から1年間で延べ327件の相談が寄せられた。相談対象となった当事者は108人で、中学生が最も多かった。県は若者世代に窓口の存在を知ってもらうため、高校などでの周知を進めている。【宮本翔平】 相談窓口は2022年6月に開設
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爪と心に彩りを 広がる「福祉ネイル」、高齢者ら会話弾み生活改善も
2023/9/19 14:00 1277文字ネイリストが福祉施設を訪問し、高齢者や障害者にマニキュアを施す「福祉ネイル」が注目を集めている。ネイリストとの対話を通じた認知症予防や、身だしなみを整えることで入所者の生活環境の改善につながるといい、三重県内でも広がりつつある。【寺原多恵子】 「きれいやなあ。風鈴が良いね」。社会福祉法人弘仁会(名
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救急医は「燃え尽き症候群」になりやすい?初調査で浮かんだ実態とは
2023/9/19 11:00深掘り 2163文字急な体調の悪化で搬送される患者らを診る救急医は、バーンアウト(燃え尽き症候群)になりやすい。こんな研究結果が国内で初めてまとまった。新型コロナウイルス感染症や熱中症などへの対応に欠かせない救急医に、何が起きているのか。 ◇燃え尽き症候群には三つの要素 燃え尽き症候群は、極度の疲労に加え、感情が枯渇
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この坂道は車椅子でも安全?判定アプリ試作版、神戸の研究所が開発
2023/9/18 16:30 596文字車椅子をこぐ力に応じて安全に通行できる坂道かどうか判定する地図アプリ「なび坂」の試作版を兵庫県立福祉のまちづくり研究所(神戸市)などが開発した。陳隆明所長は「あらかじめ坂道の状況が把握できるため目的地に行きやすくなる。ユニバーサルツーリズム(年齢や障害の有無に関わらず誰もが楽しめる旅行)の推進に役
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最期まで私らしく~知っておきたい 在宅の医療・ケア~
在宅介護はできなくなる? 国賠訴訟を起こしたヘルパーが問いかけるもの
2023/9/17 07:00医療プレミア 4278文字「2040年には訪問介護事業所を約5000件増やし、訪問介護員(ホームヘルパー)を約3万2,000人追加確保する必要がある」――。厚生労働省は8月30日の社会保障審議会・介護給付費分科会で、こんな試算を示しました。20年には約114万人だった在宅介護の利用者は、40年には約152万人に増加すると推
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警報音を振動に、聴覚障害者に「知らせる君」 相模原の企業開発
2023/9/11 19:46 586文字相模原市緑区のベンチャー企業「Ronk(ロンク)」が、火災報知機などが鳴ったことを振動と文字で聴覚障害者に知らせる腕時計型の機器を開発した。あらかじめ警報音などを学習させておく仕組みで、名付けて「知らせる君」だ。 知らせる君は、腕時計型受信機とAI音感センサーからなり、6万7100円。火災報知機の
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渋沢栄一らと並ぶ埼玉の「三偉人」の一人 知られざる盲目の国学者
2023/9/10 14:43 2462文字元埼玉県立盲学校(現塙保己一(はなわほきいち)学園)校長の堺正一さん(79)=川越市在住=は長年、本庄市出身の盲目の国学者・塙保己一(1746~1821年)の顕彰活動に熱心に取り組んでいる。9日は、本庄市の児玉文化会館で「塙保己一先生を講談で聴く会」主催の音楽物語「今に生きる 今こそ塙保己一」が開
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ジソウのお仕事
子どもは聞いてほしい~とりとめもないおしゃべりの先にあるもの
2023/9/10 11:00医療プレミア 2431文字児童福祉司の青山さくらさんが、児童相談所(児相)や子ども・子育て支援の日常とそこで働く人の思いをつづる連載「ジソウのお仕事」。今回登場するのは、児童自立支援施設で生活する中学1年生の女の子です。青山さんは、なにが彼女にとって最善なのか、考えますが――。 ◇「これからワタシ、どうなっちゃうの?」 コ
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重さを「緊張の度合い」に例えて… 見えなくても楽しいゲームとは
2023/9/10 08:30 1920文字「見ても見なくても見えなくても楽しめるボードゲーム『グラマ』」。その体験会が9月1日、神戸市内で開かれた。全盲で点字毎日記者の私も、参加者とのコミュニケーションを楽しみながら新感覚の協力型ゲームの魅力を満喫した。 「机の上を触ってみてください」。体験会の主催者で「グラマ」を開発した「一般社団法人ビ
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eye
頼られる喜び、再び 新しい介護のかたちに挑戦するデイサービス施設
2023/9/9 16:00 986文字「送迎車の窓が汚れているから拭いてもらえますか?」「いいよ。お願いされてばかりで困っちゃうな」――。デイサービスの職員に依頼された利用者の男性は、笑顔で送迎車の窓ガラスを拭き始めた。 1日型のデイサービス施設「リハデイnoie」(東京都江戸川区)では、利用者が日常のさまざまな家事を行う。車の窓を拭
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「老い」に負けない ~健康寿命を延ばす新常識~
名医の探し方
2023/9/9 04:30医療プレミア 4209文字諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生と対談する機会を得た。 将来は一冊の本にする予定ということだ。 私自身は、長野県の地域医療に敬意を払っている。 長野県は厚生労働省発表の2020年(これが最新のものだ)の都道府県別の平均寿命で男性2位、女性4位の長寿県だ。その前の15年には女性1位、男性2位だった。
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共に生きる~子育ちの現場から
人生で必要な力は、外遊びで身に付く 子どもが子どもらしく生きられる環境を
2023/9/5 04:30医療プレミア 5037文字夏休み。静岡県富士市で冒険遊び場「たごっこパーク」を開く渡部達也さんのもとを、大人になった元少年たちが訪ねてきました。たごっこパークで外遊びに熱中する少年時代を過ごした彼ら。その経験が、自己肯定感やへこたれない力につながっていると渡部さんは感じています。渡部さんは「子どもが子どもらしく生きられる環
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一石二鳥、三鳥も 高齢ボランティアに電子マネー制度 京都・亀岡
2023/8/30 09:42 1389文字高齢者のボランティア活動にポイントを付与し、スマートフォン用のアプリで電子マネーに換金できる制度を、亀岡市が始めた。高齢者の社会参加による介護予防と、スマホ利用のきっかけを作って情報格差の解消につなげる「一石二鳥」が狙い。府内初の試みは定着するのか、現場を取材した。【千葉紀和】 21日の朝、市中心
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令和の幸福論
連載「令和の幸福論」が本になりました
2023/8/29 04:15医療プレミア 613文字医療プレミアで2020年3月から続く連載「令和の幸福論」を大幅に加筆し再編した単行本「弱さを愛せる社会へ~分断の時代を超える『令和の幸福論』」(中央法規出版)が出版されました。定価1700円(税別)。 いじめ、ひきこもり、少年事件、大人たちの憂鬱(解体される正社員)、楽園とスティグマ(津久井やまゆ
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介護保険のレンタル福祉用具「購入も可能に」 厚労省検討会
2023/8/28 19:10 390文字厚生労働省の有識者検討会は28日、介護保険で貸し出される歩行器やつえなどの一部の福祉用具について、利用者が買い取りも選択できるようにすべきだと大筋でまとめた。購入できるようにすることで、利用者の自己負担が少なくなる場合があるためだ。 介護保険では、福祉用具は原則貸し出しとされ、自己負担1~3割で利
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高校生版「ちいすけ」、今夏スタート 介護で活躍、継続に期待 水戸
2023/8/28 13:30 975文字「ちいすけヤング」と呼ばれる高校生ボランティアが水戸市内の介護現場で活躍している。ちいすけとは「地域の助っ人」の略で、もともとは元気なシニア層に介護現場で働いてもらうため2020年度に水戸市とNPO法人「ちいきの学校」(水戸市鯉淵町)が始めた事業と参加者。その高校生版が今夏スタートした。【鈴木敬子
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心許し合える重症心身障害者とヘルパー 互いに助け癒やされて
2023/8/27 12:00 2212文字知的・身体の双方に重い障害のある「重症心身障害者」が増えている。医療の進歩で多くの命が救えるようになり、全国に約4万3000人いると推計される。当事者やその家族は何を願い、どんな生活を送っているのだろうか。(全3回の1回目) 名古屋市内に住む児玉美保さん(47)は大のコーヒー好き。スイーツにも目が
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医療プレミア特集
感染症専門医のコロナ発信が「バズった」わけ
2023/8/25 07:30医療プレミア 4532文字新型コロナウイルス感染症が世界的大流行(パンデミック)となったさなか、2020年4月から3年間にわたって鮮度の高い確かな情報をウェブサイトで発信し続け、医療関係者以外からも支持を集めたウェブコンテンツが「今週のコロナニュース」だった。著者は公立陶生病院(愛知県瀬戸市)に勤務する感染症専門医の武藤義
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最期まで私らしく~知っておきたい 在宅の医療・ケア~
新型コロナ、流行は終わっていない
2023/8/24 04:30医療プレミア 3977文字新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行して以降、感染状況が非常にわかりにくくなりました。患者数の把握が「全数」から、特定の病院を対象にした「定点」に変わったからです。7月に入ってからは新規感染者の増加が伝えられますが、なかなかその
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ほむほむ先生のアレルギー入門
スイカアレルギーと住所の意外な関係
2023/8/15 04:30医療プレミア 2880文字夏野菜や果物がおいしい季節ですね。みずみずしいスイカや夏野菜であるキュウリを好んで召し上がる方も多いでしょう。しかし、最近、特に果物や野菜のアレルギーを心配されて受診される子どもさんが増えています。 ある日、外来で「スイカを食べた小学校前の子どもの口の周りが真っ赤になりました。アレルギーなのでしょ
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