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「東京縄文人」の暮らしのナゾに迫る 「縄文2021」展示を見た
2021/11/5 15:00 4101文字ユネスコ(国連教育科学文化機関)は9月、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産への登録を決定した。縄文文化は日本列島ほぼ全域にわたっているため、この機会にこれら以外の地域でも関心が高まれば喜ばしいと思っていたところ、いいタイミングで開催されているのが東京・両国、江戸東京博物館の「特別展 縄文
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長野・香坂山遺跡 今年の発掘で発見された「大当たり」とは
2021/9/11 15:00 4220文字「日本列島人類史の最初の姿が見える」と昨夏、研究者や考古学ファンを驚かせた後期旧石器時代初頭の遺跡、「香坂山(こうさかやま)遺跡」(長野県佐久市)。1年ぶりに足を運んでみると、考古学でいい場所を掘った時に使う「大当たり」状態になっていた。現在も発掘は続き、注目が集まっている。今年の成果を速報する。
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18遺跡を紹介 「発掘された日本列島」展の魅力に迫る /後編
2021/6/24 13:00 3753文字東京・両国の江戸東京博物館で開催中の「発掘された日本列島2021」展(文化庁など主催)。後編は、「新発見考古速報」のコーナーについて。今回は、縄文時代から江戸時代まで、14のテーマで全国の18遺跡が紹介されている。そのいくつかから、これはという一品を探してみた。【伊藤和史/学芸部】 ◇ミッシングリ
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遺跡の見どころは?「発掘された日本列島」展の魅力に迫る /前編
2021/6/23 13:00 3099文字遺跡発掘の最新事情を報告する「発掘された日本列島2021」展(文化庁など主催)が東京・両国の江戸東京博物館で開かれている(7月4日まで。その後、北海道と群馬県を巡回)。新型コロナウイルスの脅威の一つは、今も続く移動の不自由だ。全然どこにも行くなというのではないにしろ、大手を振って物見遊山というわけ
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狩猟・採集の定住社会、高い精神文化…縄文遺跡群の世界史的価値
2021/5/27 14:30 965文字国内で20件目となる世界文化遺産への登録が確実となった「北海道・北東北の縄文遺跡群」。世界に認められた縄文文化の価値とは。学芸部の担当記者が解説します。 ◇ ◇ 縄文時代は日本だけの時代区分だ。世界史の区分では新石器時代に相当する。アジア大陸やヨーロッパではこの時代に農耕や牧畜が始まり、古代
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歴博の特集展「海の帝国琉球」 浮かび上がる「帝国性と侵略性」
2021/4/28 09:00 4742文字「万国の懸け橋」を自任し、東アジアの大交易時代に輝かしい足跡を記した琉球王国を新視点で見直す「海の帝国琉球―八重山・宮古・奄美からみた中世―」展が、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)で開かれている。海洋国家の爽快なイメージからは意外な「侵略性」「帝国性」にスポットが当てられ、新しい歴史像として刺激
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日本最古の人類の姿が分かる? 長野・香坂山遺跡で「ホモサピエンス」の石器がザクザク
2020/8/28 14:00 3517文字日本列島で人類の歴史が始まった時、その最初の姿はどのようなものだったのだろう? この、考古学・人類学の一大テーマに答えを出す可能性のある旧石器時代の遺跡が現れ、研究者の関心が高まっている。長野県佐久市の香坂山(こうさかやま)遺跡である。出土した石器を見ると、アフリカを出てユーラシア大陸を西から東へ
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旧石器時代の展示がないのはなぜ? 鉄器普及の通説が変わる? 考古速報展をじっくり楽しむ
2020/6/29 15:55 4618文字遺跡発掘の最新事情を報告する「発掘された日本列島2020 新発見考古速報」展(文化庁など主催)が東京・両国の江戸東京博物館で開かれている(8月3日まで。その後、全国4カ所を巡回)。新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの博物館や美術館が休業を余儀なくされるなど、活動を大きく制約されてきた。見るこちら
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(12) 御嶽と森が大切な理由 人間には「神」が必要
2020/5/31 13:00 3938文字緊急事態宣言は全面解除されたものの、まだまだ外出は、とりわけ遠出は思うようにならない。家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらせる「ステイホームで旅」の第12回は、沖縄県・宮古島の熱烈なファンだった民俗学者、谷川健一氏(1921~2013年)の思考に触れながら、なぜ御嶽(うたき)と御嶽の森
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(11) 大神島(沖縄県・宮古島) 秘祭の島で列島文化の深遠に触れる
2020/5/26 14:00 2635文字家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらせる「ステイホームで旅」。第11回の舞台は、沖縄県・宮古島の離島、大神(おおがみ)島。21世紀の日本における絶対の秘祭、絶対の聖地というものの存在に、知・情・意・体の全てで刺激を受ける。【伊藤和史】 ◇秘祭が今も続く「神の島」へ 大神島は、宮古本島の
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(10) 三重グスク(那覇市) 普段と違う世界観と接してみたら
2020/5/23 14:00 2346文字新型コロナウイルス禍。世界の何が変わらないといけないのだろうか。そんなことを考えるのには、ステイホームも悪くない。家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらせる「ステイホームで旅」の第10回は、那覇市の御嶽(うたき)などを巡る。世界のこれからを考えるヒントでも見つからないだろうか。【伊藤和史
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(9) 狩俣集落(沖縄県・宮古島) 不思議な現象が起こる聖地
2020/5/17 13:30 3308文字「緊急事態宣言」が解除された地域があるものの、「ステイホーム」という基本はそう簡単に変わりそうにない。この「ステイホームで旅」ももう少し続け、家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらせよう。第9回は、沖縄県・宮古島の狩俣(かりまた)集落を舞台に、御嶽(うたき)をめぐる不思議な話を紹介する。
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(8) 市街地の史跡(沖縄県・宮古島) 島の歴史の奥行きを感じる
2020/5/8 15:00 2797文字「ステイホーム週間」が延びていく。実際に出かけるのはまだ先になるけれど、家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらす「ステイホームで旅」。第8回は、前回歩いた沖縄県・宮古島の市街地を舞台に、視点を変えて史跡を散策する。信仰の気高さに触れる御嶽(うたき)巡礼の旅に、歴史の陰影が重なり合ってくる
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(7) 市街地の御嶽(沖縄県・宮古島) ここにもそこにも神さまが
2020/5/2 14:00 2959文字家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらす「ステイホームで旅」。実際に出かけるのは、新型コロナウイルス禍が終息してからのこととして……。第7回は、沖縄県・宮古島の市街地を舞台に、日常生活の場と重なり合う御嶽(うたき)を巡る。【伊藤和史】 ◇参拝者の多い漲水御嶽 「漲水(はりみず)御嶽」にや
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(6) パナリ御嶽(沖縄県・宮古島) 海中の「幻の御嶽」に想像力を刺激され
2020/5/1 15:00 2444文字「ステイホーム週間」に入っている。見たい景色、行きたい場所に想像をめぐらす「ステイホームで旅」の第6回は、沖縄県・宮古島で、想像力をたまらなく刺激される「幻の御嶽(うたき)」を見に行く話。新型コロナウイルス禍の終息を待ちながら……。【伊藤和史】 ◇絶世の美女、マムヤの墓 東平安名崎(ひがしへんなざ
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(5) 垣花樋川(沖縄県南城市) 水がつくる豊かな空間と時間
2020/4/28 12:27 2061文字家にいて、見たい景色や行きたい場所に想像をめぐらす「ステイホームで旅」。実際に出かけるのは、もちろん新型コロナウイルス禍が終息してからのことだ。前回は島しょ部という土地柄ならではの切実さに満ちた問題、生活用水の聖地を巡り歩いた。第5回は、沖縄本島南部地域の水の世界へ。【伊藤和史、写真も】 ◇中国の
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(4) サバウツガー(沖縄県・伊良部島) 240年利用された島の貴重な生活水源
2020/4/27 16:30 2385文字家にいて、見たい景色や行きたい場所への想像をめ巡らす「ステイホームで旅」。沖縄の離島からは、本土からの来島自粛要請が発せられた。万一、新型コロナウイルスがまん延してしまったら、医療崩壊が必至だからだ。シリーズ第4回は、そうした島しょ部ならではの切実な問題、生活用水の聖地を巡り歩く。【伊藤和史】 ◇
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(3)「口元御嶽」(沖縄県・宮古島) 森の奥で見つけた青い香炉
2020/4/20 14:00 1634文字家にいて、見たい景色や行きたい場所への想像をめぐらす「ステイホームで旅」。実際に出かけるのは、新型コロナウイルス禍の終息後ということにして……。第3回は、沖縄県・宮古島の離島の一つ、伊良部島の御嶽(うたき)。森に立ち入ってみたら、足が前に進まなくなってしまった。【伊藤和史、写真も】 ◇砂浜から森の
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(2)上比屋山遺跡(沖縄県・宮古島) 誰もいないのに……誰かいる?
2020/4/18 14:00 1419文字今は出歩くわけにはいかないけれど、新型コロナウイルスが終息し、再び旅に出る日のために「ステイホームで旅」。見たい風景、行きたい場所を思い浮かべながら、これはという経験を取り上げてみた。第2回は、沖縄県宮古島での「御嶽(うたき)」初体験の思い出。【伊藤和史】 ◇生命力が満ちあふれているところ 御嶽が
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聖地「御嶽」を旅する
ステイホームで旅(1)アダンニー(沖縄県・宮古島) 同じ日本にこんなところが……
2020/4/17 14:00 1441文字見たい風景、行きたい場所が多過ぎて困る。今すぐに、というわけにはいかないけれど、行けないとなると、なおさら行きたい。新型コロナウイルス禍が終息し、再び旅に出る日のために「ステイホームで旅」。過去に訪れた記憶を振り返り、写真とともに紹介する。初回は、沖縄県の宮古島と橋でつながる池間島にある「アダンニ
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