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日本の男女平等達成率は独裁国家以下 識者「政治的意思の欠落」
3/31 07:02深掘り 2184文字スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」(WEF)は31日、世界各国の男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」の最新ランキングを発表した。日本の順位は156カ国中120位。119位は長期独裁政権が敷かれていたアフリカのアンゴラだった。過去最低となった前回19年の121位よりは一つ向上したが、過去
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テラハ問題BPO見解は「過剰演出認定なく曖昧」 識者から疑問も
3/30 21:03深掘り 3097文字放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は30日、フジテレビの番組「テラスハウス」に出演していた木村花さんがSNS(ネット交流サービス)で中傷を受けた末に死去した問題について、フジに「放送倫理上の問題があった」との見解を公表した。出演者の人格がさらされるリアリティー番組の特質を強調し、フジ
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学生証を本名に変えるのに1年 在日コリアン学生が直面した壁
3/27 17:00イチオシ 2722文字駒沢大学を3月下旬に卒業した在日コリアンの兪在浩(ユ・ジェホ)さん(23)が、学生証などに記載される氏名を通称の日本名から本名に変更しようとした際、「通称名の中途変更を認めない」とする書類に署名していたことを理由に拒まれた。兪さんは大学側と交渉し、約1年後に本名に変更できたが、「ここまで時間と労力
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「わきまえるのは終わりに」画期的な変化 上野千鶴子さんの希望
3/15 08:00イチオシ 4385文字東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長による女性蔑視発言から約1カ月。森氏の発言に端を発して、政財界から同じような発言が相次いだ。ジェンダー平等にほど遠い日本の現在地を指し示しているかのようだが、社会学者の上野千鶴子さんは「大きな一歩だ」と振り返る。上野さんの見た希望とは――。【
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年間ワーストのジェンダー差別発言 1位は杉田水脈氏、2位は…
3/8 18:15 1349文字大学教授らが、この1年で政治家らから飛び出したジェンダーに関する問題発言のワースト1位を決めるネット投票を実施し、「国際女性デー」の8日、結果を公表した。数々の差別発言に抗議の声が高まったこの1年。改めて、どんなひどい発言があったのか振り返る。【塩田彩/統合デジタル取材センター】 投票は、大学教授
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「女帝」に怒り 斎藤美奈子さんが問う女性へのアンフェアな視線
3/5 09:00イチオシ 3967文字権力の中枢に上り詰めた小池百合子・東京都知事の過去を丹念に描き、ベストセラーとなった「女帝 小池百合子」(石井妙子著、文芸春秋)。この本を、一貫して「性差別的で、ルッキズム(外見至上主義)にそったストーリー」と批判的に論じてきた人がいる。文芸評論家の斎藤美奈子さんだ。社会で活躍する女性について論じ
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「私が男性なら、されなかった」越直美・前大津市長が問う性差別
3/1 15:00イチオシ 4655文字2020年1月まで大津市長を務めた越直美さん(45)は、当時歴代最年少の女性市長として注目され、いじめ自殺事件を巡る対応も話題となった。今は弁護士として活動し、企業に女性役員を増やす取り組みも進める。全国でわずか2%という女性首長の少なさをどう考えているのだろうか。【塩田彩/統合デジタル取材センタ
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丸紅の「新卒総合職の半数を女性に」は「優遇」なのか
2/21 15:00イチオシ 2772文字総合商社「丸紅」(本社・東京都中央区)が、3年以内に総合職の新卒採用のうち女性の割合を4~5割に増やすという目標を掲げた。総合商社の総合職は、海外出張や転勤が多く、取引先重視で長時間勤務も辞さない……。そんな働き方のイメージが根強い中、丸紅はどのように総合職女性を増やすのか、どんな狙いがあるのか。
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女性理事わずか16.6% 森氏発言があぶり出す社会のいびつさ
2/13 15:00イチオシ 3541文字東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)=12日に辞任表明=による女性差別発言を受けて、毎日新聞は、国内のオリ・パラ関連団体と、五輪で開催される33競技の各中央競技団体における女性理事比率を調べた。各競技団体の全理事に占める女性の割合は、平均16.6%にとどまり、女性理事ゼロ
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日常にひそむヘイト 「日本に差別はない」は本当か
2/12 11:00イチオシ動画あり 3960文字黒人差別に対する抗議運動「ブラック・ライブズ・マター(BLM、黒人の命は大事だ)」が盛り上がった2020年夏、日本のSNS上ではしばしば、「日本には米国のようなひどい差別はない」という声が上がった。だが、本当にそうだろうか。21年2月、ある民間団体の調査結果が発表された。日本の大学や高校に通う在日
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女性蔑視発言にラグビー協会理事反論 谷口真由美氏「女性だから長くなることない」
2/5 14:00イチオシ 1491文字東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言を巡り、森氏は日本ラグビー協会について「(女性理事が増えた)ラグビー協会は今までの倍、時間がかかる」と名指しで取り上げていた。その日本ラグビー協会の谷口真由美理事が4日、毎日新聞の取材に応じ、「事実に基づかず、イメージで語られたの
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場当たり対応の末の「戦略なき発令」 危機管理専門家が見た緊急事態宣言
1/8 08:00イチオシ 5112文字新型コロナウイルスの感染者増加と医療体制の逼迫(ひっぱく)を受け、政府は7日、首都圏の1都3県を対象に、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の再発令を決定した。昨年末まで発令に慎重な姿勢を示してきた菅義偉首相の方針転換を、危機管理の専門家はどう見ているのか。日本大危機管理学部
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年越し「大人食堂」に若い女性や家族連れ 自助の限界「住む場所なくなる」
1/2 09:00 2120文字新型コロナウイルスの感染が拡大してから初めての正月がきた。1日、東京都千代田区にある聖イグナチオ教会で、「年越し大人食堂2021」が開かれ、生活に困窮した人のための弁当配布や生活相談などが実施された。並んだ列の中には若い女性、家族連れ、外国人の姿があった。主催団体は「自助、共助は限界に来ており、今
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本当に「みんな苦しいんだからしょうがない」のか? 問われる企業と労働者
12/25 16:59イチオシ 2735文字新型コロナウイルスの感染拡大が続いたこの1年は、全国の職場で解雇や失業が相次いだ。感染収束の兆しが見えない中、労働者の雇用をどう守ればいいのか。ジャーナリストの小林美希さん(45)に聞いた。【塩田彩/統合デジタル取材センター】 ――厚生労働省によると、コロナ関連の解雇・雇い止めにあった人は7万人を
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DHCが会長名で差別的文章 公式ウェブサイトに 専門家「差別扇動、責任大きい」
12/17 06:30 1726文字大手化粧品会社「DHC」(東京都港区)が自社の公式ウェブサイトで、「サントリーのCMに起用されているタレントはほぼ全員が在日コリアン」など、朝鮮半島にルーツを持つ人々をおとしめるような文章を吉田嘉明・代表取締役会長名で掲載した。ヘイトスピーチ問題に詳しい専門家からは「社会的影響力のある大手企業によ
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性暴力、「被害」と認識する難しさ 「見知った人」間で顕著 5899人調査
11/21 05:00イチオシ 1772文字性被害当事者などから成る一般社団法人「Spring(スプリング)」(山本潤代表理事)は20日、被害者5899人の実態調査の結果を発表した。自身が受けた行為を被害として認識する難しさに加え、警察や支援機関に相談した人も2割台にとどまるという内容。性暴力が潜在化している実態が改めて浮き彫りになった。【
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伊藤詩織さん「セカンドレイプする人大勢いる」 漫画家への賠償請求訴訟で初弁論
11/17 17:13 1187文字ツイッターで中傷的なイラストなどを投稿され名誉を傷つけられたなどとして、ジャーナリストの伊藤詩織氏(31)が漫画家のはすみとしこ氏らに計770万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が17日、東京地裁(小田正二裁判長)で開かれた。伊藤氏は意見陳述で、「性被害の被害者をセカンドレイプ(2次加害)と
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「女性を踏み台にするデモはいらない」 社会運動内部での性暴力に抗議相次ぐ
11/8 14:00深掘り 5378文字<この社会のあらゆる場でそうであるように、社会運動の場においても、私には「女性」として期待される役割がありました>。今年9月、ツイッターの匿名アカウントで、こんな書き出しで始まる声明が投稿された。さらに、性差別的な体験や性被害についてのアンケート結果も掲載され、50人以上の体験が記されていた。誰が
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今も、毎日を生き抜いている 「世界の100人」選出の伊藤詩織さんに見えている景色
11/4 13:00イチオシ 4208文字ジャーナリストの伊藤詩織さん(31)が、2020年9月、米国タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。伊藤さんは17年に元TBS記者から性暴力を受けたと公表して訴訟(※1)を起こし、誹謗(ひぼう)中傷による2次被害についても問題提起を続けている。伊藤さんの目に今、どんな景色が見えてい
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絵本画家が描いた雄大な景色はどのように生まれたか 赤羽末吉が今、注目されるわけ
10/23 17:18 2029文字モンゴルの民話「スーホの白い馬」など多くの名作を手がけた絵本画家、赤羽末吉(あかば・すえきち、1910~90年)が今、改めて注目されている。没後30年の今年に出版された書籍「絵本画家 赤羽末吉 スーホの草原にかける虹」にはモンゴルを旅行した末吉が「どこまでもずーっと見渡せる」と空の広さに驚いたエピ
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