-
日米同盟拡大、経済版2プラス2初会合 中露に対抗も具体策不透明
2022/7/30 21:39深掘り 1993文字日米両政府は29日、日米の外務・経済担当閣僚による「日米経済政策協議委員会」(経済版2プラス2)の初会合を米首都ワシントンで開いた。覇権主義的な中国やロシアが国際秩序を乱す中、世界1位、3位の経済大国である米国と日本が安全保障分野だけでなく経済分野でも密接に連携し、自由主義に基づく秩序形成を主導す
-
米下院議長訪台、新たな火種 「数歩で崖っぷち」強行策示す中国
2022/7/29 22:32深掘り 3193文字バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は28日の2時間以上にわたる電話協議で、台湾問題を巡り応酬を繰り広げた。一方、米側が検討していた対中制裁関税の一部撤廃については、協議で具体的な進展がなかった模様だ。米国のペロシ下院議長(民主党)が近く台湾を訪問する計画が報じられており、習氏は電話協議でこれを
-
バイデン氏の中東歴訪 実利重視へ転換 際立ったサウジの存在感
2022/7/17 19:48深掘り 3770文字バイデン米大統領は16日、就任後初となる中東地域の歴訪を終えた。11月の中間選挙を控え、燃料費高騰への対策を迫られたバイデン氏は、冷遇してきた産油大国サウジアラビアとの関係改善にかじを切った。人権重視を掲げる「価値観外交」から実利重視姿勢に転換した格好だが、訪問が原油増産につながるかは不透明で、サ
-
世界経済に暗雲 中国ゼロコロナ、ウクライナ侵攻…G20機能不全
2022/7/15 20:53深掘り 2396文字新型コロナウイルス禍から立ち直りつつあった世界経済をリセッション(景気後退)懸念が覆い始めた。中国の2022年4~6月期の成長率は急減速し、米欧経済の先行きにも暗雲が垂れこめる。インドネシアでは15日、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が始まったが、参加国間の対立が先行し、危機打
-
世界は景気後退に向かうのか 物価高に「打つ手なし」の理由
2022/7/15 16:00 2911文字世界経済をリセッション(景気後退)の不安が覆い始めた。ロシアのウクライナ侵攻や、それに伴う世界的な物価高がじわじわと経済の活力を奪っているためだ。日米欧に新興国を交えた主要20カ国・地域(G20)は15、16日にインドネシアで財務相・中央銀行総裁会議を開き、対策を協議するが、有効な一手は当面、見当
-
-
バイデン大統領を苦しめる「トランプの遺産」 対中関税巡り政権紛糾
2022/7/1 01:00 1250文字バイデン米政権が、7月6日で期限切れとなる中国への制裁関税の扱いに苦慮している。記録的な物価上昇(インフレ)の抑制に向け、輸入物価の上昇につながる制裁関税の引き下げを検討しているものの、今後の中国との貿易交渉に悪影響を与え「弱腰外交」との批判を浴びる恐れもある。米中貿易戦争の引き金となったトランプ
-
FRB、吹き飛んだ楽観論 「0.75%利上げ」苦渋のサプライズ
2022/6/16 21:07深掘り 2354文字米国の連邦準備制度理事会(FRB)が、異例の大幅利上げに踏み切った。欧州中央銀行(ECB)も来月利上げする方針だ。世界的にインフレ退治が本格化しているが、景気を冷え込ませるリスクもはらんでおり各国の金融当局は難しいかじ取りを迫られている。 ◇景気冷却リスク、改めて浮き彫り 「インフレはこの1年で明
-
食品、ガソリン…「ひどい」 米国で止まらない物価高騰に住民悲鳴
2022/6/16 03:08 2655文字約40年ぶりの記録的物価上昇に米国はどう立ち向かうのか。対応を迫られる米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、政策金利を0・75%引き上げると決めた。景気の過熱感はなお強く、急激な物価上昇に歯止めが掛からない。FRBは政策のさじ加減に苦慮しているのが現状だ。物価上昇に揺れる現場を歩いた。 ◇牛乳の
-
首脳会談、「中国抑止」の姿勢鮮明 正念場迎えた日米同盟
2022/5/23 21:40深掘り 3618文字岸田文雄首相とバイデン米大統領は23日の首脳会談で、軍事・経済両面で台頭する中国に対抗する姿勢を打ち出した。米国はインド太平洋地域への関与強化を目指し、日本も貢献する考えだが、ロシアのウクライナ侵攻への対応も求められる中、日米同盟は正念場を迎えている。 ◇IPEF巡る日米の思惑 「ともに自由で開か
-
ツイッター買収合意 対抗姿勢一転、「業績不振」で困難に
2022/4/26 15:04 1371文字米短文投稿サイトを運営するツイッターは25日、米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の買収提案を受け入れることで合意したと発表した。一時は買収防衛策の導入を決めるなど対抗姿勢を示してきたツイッターが一転して買収受け入れに動いた背景には、業績不振が続くツイッターに対
-
-
G20腐心の議長総括 ロシア非難で足並みも 課題解決策遠く
2022/4/22 05:00深掘り 3258文字ロシアによるウクライナ侵攻が続く中で開かれた、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議。ロシア出席に抗議する米英などが途中退席する異例の事態となった。主要7カ国(G7)は、ロシアの孤立化に腐心。多くの国がロシア非難で足並みをそろえたというが、山積する世界経済の課題解決への道のりは遠く、
-
G20は「武器を持たない戦争」 ロシアの参加巡り駆け引き激化
2022/4/16 17:49深掘り 2471文字主要20カ国・地域(G20)が揺れている。20日に米ワシントンで開かれる財務相・中央銀行総裁会議を巡り、米欧などがウクライナへの侵攻を続けるロシアの排除を求めているためだ。ロシアはオンラインで出席する意向だと報じられており、激しい駆け引きが続いている。ウクライナ侵攻後、G20で初の閣僚級となる今回
-
マスク氏の真の狙いどこに? 一筋縄ではいかぬツイッター買収提案
2022/4/15 20:50深掘り 3841文字米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が、米短文投稿サイトのツイッターに買収を提案したことが、米当局への届け出により明らかになった。全株取得を目指すとするマスク氏に対し、ツイッター側は対抗姿勢を示しており、敵対的買収に発展する可能性もある。SNS(ネット交流サービ
-
EUは原油、天然ガス禁輸に踏み切れるのか 制裁加速も「抜け道」
2022/4/8 21:41深掘り 2774文字ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、主要7カ国(G7)と欧州連合(EU)が経済制裁のレベルをさらに引き上げた。ウクライナ北部で多数の住民が無残に殺害されたことへのショックが大きい。西側諸国は一致して、ロシアを追い込むことができるのか。 ◇原油、天然ガス禁輸に高いハードル 「ロシア軍による恐るべき残
-
NHKラジオ英会話の四半世紀 名物講師の遠山顕さんに聞く
2022/3/7 10:00 3478文字NHKの朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でラジオ英会話にスポットライトが当たる中、昨年10月に惜しまれながら最終回を迎えたNHKラジオ「遠山顕の英会話楽習」。リスナーとの交流や演出の狙い、そして番組の締めの言葉に込めた思いとは。NHKで四半世紀にわたって番組を続けてきた名物講師の遠山顕さ
-
-
ロシア経済破綻の可能性 制裁包囲網が威力 世界経済に返り血も
2022/3/1 21:27深掘り動画あり 3130文字ウクライナに侵攻したロシアの経済ががたつき始めた。米国はさらなる金融制裁も辞さない構えを見せるが、世界経済への「返り血」も懸念される。 ◇プーチン氏は制裁に対決姿勢 ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧州企業のロシア離れが進んでいる。 「今回の軍事行動で、(ロシア)国営企業であるロスネフチとの関係を単
-
「赤字国債など総動員」ってまずくない? 岸田首相発言に違和感
2022/2/22 07:00深掘り 3921文字「赤字国債をはじめ、あらゆるものを動員する」。就任後間もない昨年11月の岸田文雄首相の発言が気になっていた。巨額の経済対策の財源に赤字国債を充てると勇ましく宣言しているが、赤字国債は本来なら財源不足を補うため仕方なく発行するはずのものである。「動員」してしまうのはマズいのではないか。官僚や専門家に
-
ファクトチェック
「太陽光パネルの火災は水で消せない」は誤り SNSで拡散
2022/1/15 12:00 2097文字太陽光発電システムのパネルの火災について「水での消火が不可能」と主張するツイッターの投稿が拡散している。しかし総務省消防庁によると、感電に注意をしなければならないものの、他の火災と同様に放水で消火しており、この投稿は誤りだ。(ファクトチェックの判定基準)【大久保渉/デジタル報道センター】 このツイ
-
少子化考
人口減でも成長 マクロ経済学の重鎮、吉川洋さんが描く日本の将来
2022/1/2 09:00 3159文字人口減少に伴い日本経済は縮小するとの見方が少なくない。かつて人口増加とともに起きた高度成長期を逆回転させたようなイメージだ。暗い未来予想を払拭(ふっしょく)するシナリオはないのだろうか。マクロ経済学が専門で政府の経済財政諮問会議議員など要職を務めてきた吉川洋さん(立正大学学長)は、「人口が減っても
-
ビットコインを通貨にして1カ月半 小国の「実験」は失敗なのか
2021/10/20 14:00 1562文字中米の小国エルサルバドルが仮想通貨(暗号資産)の代表格ビットコインを世界で初めて法定通貨として採用して1カ月半を迎える。起業家出身の若き大統領が貧困層を支援する狙いも込めて、国際機関の専門家の忠告を振り切って始めた壮大な「社会実験」だが、現地はどうなっているのか。 「ビットコインにノーだ」。首都サ
-
もっと見る