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プーチン氏批判しないロシア芸術家、欧米で締め出しも 深まる分断
2022/3/15 19:00深掘り 3737文字ロシアによるウクライナ侵攻を受け、プーチン政権に近いとみられているロシア出身の芸術家を排斥する動きが欧米で活発になっている。一方、ロシアの芸術家からプーチン政権を明確に批判する声はなかなか出てこない。日本の芸術家からはウクライナ支援の動きが広がっているが、「政治と芸術は別」という声も。こうした対応
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YOASOBI「ネタは毎回尽きている」 2人が語る新プロジェクト
2022/2/27 13:00 3028文字デビューからわずか2年あまりとは思えないほど目覚ましい活躍を見せる人気音楽ユニット「YOASOBI」。そんな2人の新たな挑戦が始まった。4人の直木賞作家が書き下ろした短編小説を基に、楽曲を制作するプロジェクトだ。エンタメ小説の最前線を走る作家たちとの新たなコラボレーションに、どんな化学反応が起きる
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浅田次郎さんが思い描く「古里」とは 5年ぶりに現代小説を発刊
2022/2/16 04:00 1707文字古里を持たない現代の都会人にとって、地方での暮らしに羨望(せんぼう)のまなざしを向ける人は少なくない。浅田次郎さんの新刊『母の待つ里』(新潮社)は、そんな人々の胸に染みる物語だ。登場人物と同じように帰る古里を持たないという浅田さんに、古里を持つ意味、幸福とは何かなど、5年ぶりの現代小説に込めた思い
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新作テーマは皇族の縁談 林真理子さんは眞子さん結婚で何を感じたか
2021/11/28 10:00 2502文字世間からは遠く、華やかに見える皇族の世界。だからこそ「ロイヤルウエディング」は国民の関心事だ。作家の林真理子さんは11月、長編小説「李王家の縁談」(文芸春秋)を刊行。戦前、娘たちの縁談に奔走した皇族の梨本宮伊都子(いつこ)妃を描いた。新作に込めた思いに加え、結婚を巡る現代の皇室のあり方について聞い
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池上彰のこれ聞いていいですか?
自分の中にもあった偏見 五木寛之さんが「絶望的」と語る意味
2021/11/20 15:00 5391文字ジャーナリストの池上彰さんが「憧れの作家」という五木寛之さん(89)と初めて対談した。小説やエッセーなど半世紀以上にわたって筆を執ってきた五木さんは、親鸞を慕い、小説のテーマに取り上げてきた理由や、平壌(北朝鮮)からの引き揚げ体験、さらにジェンダー(社会的、文化的につくられる性差)意識の高まりに伴
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岸政彦さん、個人の生活史追い続け 「一人の話から社会は描ける」
2021/9/11 14:00 4830文字研究も文学も自分の目に映ったありのままの姿を著してきた。大阪に暮らす社会学者で立命館大大学院教授の岸政彦さん(54)は、市井の人の視点に合わせて社会を描く。その文章には意味付けや、派手な展開は存在しない。 岸さんは8月27日、東京都内で複数の取材や打ち合わせをこなす合間に、TBSラジオの情報番組「
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文学作品公開サイト「青空文庫」、利用者急増 緊急事態宣言後に 読み聞かせも後押し
2020/5/26 08:00 1594文字著作権切れの文学作品を無料公開しているインターネットのサイト「青空文庫」の利用者数が4月7日の緊急事態宣言以降、増加している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で在宅者が増えたり、書店の休業が相次いで紙の書籍の入手が困難になったりしたことが影響したとみられる。特に子供向けの作品の利用が急増
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リニューアルが進む小説誌・文芸誌 部数低迷に各出版社が取った逆転策とは
2020/3/9 19:47 2390文字名作や人気作家を輩出してきた小説誌(エンタメ文学中心)や文芸誌(純文学中心)が、新たな読者の獲得に向けて攻めの姿勢を見せている。老舗の小説誌「小説現代」(講談社)が1年半の休止期間を経て、2月22日に3月号を発売し、リニューアル。連載中心の誌面作りから脱却し、一推しの長編小説を一挙掲載するなど読み
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古市憲寿さん、千葉雅也さん… 学者が小説を執筆するわけ
2020/1/18 08:22 2364文字15日に選考会が開かれた第162回芥川賞では、立命館大准教授で哲学者の千葉雅也さん(41)が初めて発表した小説で候補入りし、話題になった。今、文学界では、文学研究者ではない他分野の学者が小説を発表し、賞レースにも絡む例が増えている。なぜ学者たちは小説での表現に向かうのだろうか?【大原一城、須藤唯哉
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東京で小松左京没後最大の企画展 「日本沈没」の作品資料並ぶ
2019/11/12 15:37 1044文字「日本沈没」などで知られるSF作家、小松左京(1931~2011年)の足跡をたどった「小松左京展―D計画―」が東京都世田谷区南烏山1の世田谷文学館で行われている。自筆の原稿やイラストなど貴重な資料約500点を並べた、没後最大規模となる企画展。壮大なスケールのSF作品を数多く残した作家の足跡をたどり
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世界的ヒットの中国SF小説「三体」 著者の劉さん「これは序文に過ぎない」
2019/10/18 16:58 2049文字中国で大ヒットし、今年7月に日本で刊行されたSF小説「三体」(早川書房)が、海外のSF小説としては異例のベストセラーとなっている。電子版も含めた発行部数が既に13万部を記録。中国では全3部作のシリーズ累計発行部数が2100万部に達し、「三体」はその第1部。「これは序文に過ぎない」。来日した著者の劉
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昼は羊飼い、夜は作家 新作「土に購う」で北海道の失われた産業を描いた河﨑秋子さん
2019/10/11 13:59 1625文字養蚕業、蹄鉄(ていてつ)屋、毛皮のためのミンク養殖――。かつて北の大地で営まれながらも、時代の流れに翻弄(ほんろう)されて衰退していった産業は多い。河﨑秋子さん(39)の「土に贖(あがな)う」(集英社)は、そんな北海道の失われた産業を鮮烈に描いた全7編の短編集だ。 ◇「歴史は繰り返される」 北海道
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真山仁さん「陰謀小説好き、やっとカムアウトできた」 長編小説「トリガー」を語る
2019/10/2 12:02 1490文字作家の真山仁さんが、2020年東京五輪を舞台にした長編小説「トリガー」(角川書店)を刊行した。「元々、謀略小説やスパイ小説が書きたくて小説家になった」と真山さん。水面下でうごめく国際政治や組織の力関係をリアルに描いた上下巻の意欲作だ。 意外にも謀略小説に真正面から挑んだのは初めてだという。しかし
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「音楽が社会との結びつきを確保するのが難しい時代」 音楽の未来を考えるシンポジウムが東京で
2019/9/2 16:02 2014文字日本の音楽界はどこへ向かおうとしているのか――。気鋭の音楽学者や音楽批評家たちが集まったサントリー芸術財団50周年記念シンポジウム「日本の音楽界の50年とこれから」が8月に開かれた。専門分野を持つ音楽の識者たちがそれぞれの視点からクラシック音楽の過去、今、未来を考えた同シンポジウムの模様を詳報する
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矢部太郎さん 「大家さんと僕」の続編は亡くなった大家さんへの「祈り」
2019/7/29 15:19動画あり 2529文字お笑い芸人の矢部太郎さん(42)が自らの日常を描いた漫画「大家さんと僕 これから」(新潮社)を刊行した。話題になった「大家さんと僕」の続編。この間に、大家さんが亡くなる出来事もあった。「大家さんに感謝の気持ちを伝えたかった。面と向かってはいえないような思いも、漫画という形だったら照れずに描けると思
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直木賞選考過程 決選投票で「渦」 「読んでいるうち、引き込まれる」
2019/7/18 15:05 1022文字第161回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日に開かれた。芥川賞は今村夏子さん(39)の「むらさきのスカートの女」(小説トリッパー春号)、直木賞は大島真寿美さん(56)の「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」(文芸春秋)が選ばれた。史上初めて候補者が全員女性となった直木賞の選考過程を振り返る
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