「宿題は残ったが、全国大会で勝つ実績ができた」。準優勝の白獅子旗を受け取った選手を見る神戸市・高砂市・三菱重工神戸・高砂の富光男監督の顔には笑みが浮かんでいた。
2013年7月、監督に就任した。本大会連続出場が6年で途絶えた夏だった。結果を残すことだけを考えた。まずは選手を練習漬けにした。「炎天下で土日も練習」「練習試合で負けたら罰としてグラウンド30周」。今の時代にいかがなものかと思うようなスパルタ方式で接した。
「あえて、です」と監督は言う。「一生懸命な選手と、ふわっとして目標がない選手がいて、まとまっている感じがなかった」。嫌われ者になってもまとまりが出るのであれば。そんな思いからだった。
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