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日本生命のベテラン藤井投手、決勝は出番なし 後輩の成長見つめ、自ら壁に 日本選手権

【大阪ガス-日本生命】試合前、笑顔を見せる日本生命の藤井貴之投手=京セラドーム大阪で2019年11月4日、久保玲撮影
【大阪ガス-日本生命】試合前、グラウンドに立ち声を上げる日本生命の藤井貴之投手=京セラドーム大阪で2019年11月4日、小松雄介撮影

社会人野球日本選手権 ▽決勝 ○大阪ガス4―1日本生命●=4日・京セラドーム大阪

 第45回社会人野球日本選手権大会は4日、大阪ガス(大阪)の初優勝で幕を閉じた。敗れた日本生命(同)のベテラン右腕・藤井貴之投手(31)は試合終了後、無表情のままベンチの一番前に座っていた。グラウンドには歓喜する大ガスナインの姿。「見せつけられた」。悔しさをかみ殺した。

 2015年の都市対抗では橋戸賞(最優秀選手賞)を受賞。昨年の都市対抗でも三菱重工神戸・高砂(兵庫)の補強選手として準優勝に大きく貢献した。今大会は自身より若い投手の登板機会が増え、準々決勝まで投げたのはわずか1回3分の1だった。

 「自分が投げられなくても、『よっしゃ、勝った』とチームの勝利を素直に喜べる自分がいる」。20代前半までは、なかった感覚だ。入社4年目で選手権で中継ぎとして登板して以降、試合経験を積むことで自信と冷静さが生まれ、心の余裕につながっている。

 「誰が(マウンドに)行っても、やることは一緒」と、常に登板に備えて準備してきた。その時が来たのは準決勝の日本製鉄鹿島(茨城)戦。十河章浩監督は「相手は右投手に打ちにくさを感じている」。先発を任せた監督の信頼に応え、2安打1失点で完投した。

 決勝も六回からベンチ裏で準備を始めて登板機会を待ったが、出番はなかった。だが、五回から登板した阿部翔太投手(26)の粘投に目を細めた。「選手である以上、後輩に『はいどうぞ』と登板機会を譲るわけにはいかない」。若手の成長のためにも、当面は自らが壁として立ちはだかるつもりだ。【荻野公一】

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