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急逝した「野球部生みの親」に誓うドーム必勝 西部ガス、都市対抗本大会へ

【宮崎梅田学園-西部ガス】第2代表を決めた西部ガスの選手らとともに記念撮影に納まる田中優次元社長の遺影=宮崎市のアイビースタジアムで2020年10月16日午後1時20分、津村豊和撮影

 社会人野球の西部ガス(福岡市)が16日、宮崎市であった第91回都市対抗野球九州地区予選の第2代表決定戦で2年ぶり5回目の本大会出場を決めた。東京ドームへの切符をつかんで喜ぶ選手たち。その輪の中にユニホーム姿でほほえむ男性の遺影があった。同社社長だった2012年に野球部を創部し、9月に肺炎で急逝した前会長、田中優次相談役(享年72)だった。

 田中さんは「社員や地域が一体となって応援できる存在がほしい」という社員の声に応えて野球部をつくった、いわば生みの親。部の後援会長も務め、公式戦のスタンド応援には必ずといっていいほど駆けつけた。全国大会では試合の前後にマイクを握り、社員らを鼓舞しながら声援。式典などのあいさつでは決まって野球部への期待を語り、愛情をにじませた。

【宮崎梅田学園-西部ガス】西部ガスが第2代表となり、ベンチに掲げられた田中優次元社長の遺影とユニホームにはウイニングボールが添えられた=宮崎市のアイビースタジアムで2020年10月16日、津村豊和撮影

 今夏予定されていた東京オリンピック・パラリンピックの影響で、本大会が例年の7月から11月に時期を移して開催される今年の都市対抗の九州地区予選は、田中さんの弔いの場だった。「東京ドームに行ってみんなと(田中)相談役に勝利を、と臨んだ特別な大会だった。うれしいです」。この日の試合後、創部当初から田中さんの「野球部愛」を感じてきた香田誉士史監督(49)は声を震わせた。

 生前、田中さんは試合が終わると必ずベンチに来て感想を話していた。そのベンチには今大会中、田中さんの遺影とネーム入りユニホームが掲げられた。この日は高椋(たかむく)俊平投手(24)が好投。「やりましたねえ。高椋がよかったですよ」。香田監督は満面の笑みを浮かべてそう語る田中さんの声が聞こえるようだったという。

【宮崎梅田学園-西部ガス】宮崎梅田学園を破って第2代表となり、喜ぶ西部ガスの選手たち=宮崎市のアイビースタジアムで2020年10月16日、津村豊和撮影

 西部ガスは都市対抗と日本選手権の社会人野球2大大会でまだ全国1勝を挙げていない。19年11月から主将を務める井手隼斗選手(26)は「九州代表として意地と存在感を見せたい」。香田監督も「見ていてください」と天に必勝を誓った。【谷由美子】

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