第91回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)第9日の30日、第1試合にヤマハ(浜松市)が臨んだ。ブラジル出身のフェリペ・ナテル投手(31)は2007年の来日以降、ヤマハ一筋でプレーしてきた。長く在籍するチームへの感謝と、新型コロナウイルス禍に苦しむ母国へ雄姿を届けたいという思いを胸に今大会に挑んだ。
サンパウロ州郊外のタトゥイ市出身。野球に出会ったのは小1の時だった。日系人の同級生が声をかけてくれ、初めてバットやボールに触れた。すぐに面白さにのめり込み、同時に「日本野球」への強い憧れを抱き始めた。ブラジルのテレビで視聴できたプロ野球を繰り返し観戦し、目に留まった投手のフォームをまねた。「周囲に日系人が多く、日本の野球になじみやすかったのかもしれない」。当時をそう振り返る。
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