第91回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)は第12日の3日、決勝でホンダ(埼玉県狭山市)がNTT東日本(東京都)を破り、大会優勝旗「黒獅子旗」を手にした。大黒柱的存在として躍進を支えてきたホンダ・井上彰吾選手(29)は、熱い思いで大舞台に臨んだ。
2009年以来、11年ぶりの優勝を果たしたホンダ。快進撃の立役者となったのは、11年前の全国制覇の際に主力だった長野(ちょうの)久義選手(現・プロ野球の広島)と高校・大学が同じ井上彰吾選手だ。6学年上の強打者の背を追い、大学卒業後も長野選手と同じホンダに入社。先輩がつかんだ栄光を目指し、チームを引っ張ってきた。
福岡県出身で、地元の筑陽学園高から日大に進学。大学1年だった09年、ホンダにいた長野選手が都市対抗で活躍する姿を目にした。強力打線の3番打者として計11安打を放ち、首位打者賞を獲得。「かっこいいな」と憧れた。明治神宮球場で長野選手に直接会い、バットももらった。13年に入社すると、長野選手がホンダ時代につけた背番号10を受け継ぎ「同じユニホームを着られる」と喜んだ。
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