深海生物

萌える乙女たち/1 「キモかわいい」だけじゃない

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ダイオウグソクムシ(右)に見入り、写真撮影する女性。真剣な表情が印象的だった=千葉市内で2014年4月4月26日、江畑佳明撮影
ダイオウグソクムシ(右)に見入り、写真撮影する女性。真剣な表情が印象的だった=千葉市内で2014年4月4月26日、江畑佳明撮影

 深海にすむダイオウイカが相次いで捕獲されて話題になっている中、「深海生物萌(も)え」の若い女性が急増しているという。一見グロテスクな容姿が「キモかわいい」らしいが、どうやらそれだけではない模様。深海のごとく奥深い女性心理のトレンドを知りたい一心で、「深海生物」に迫ってみた。【江畑佳明】

 先月26日、千葉市で開催された大型イベントの一角。暗幕で仕切られた一室から「やっぱ、キモいっ」「かわいいじゃん!」と若い女性たちの黄色い歓声が。訳もなく胸を躍らせつつ中に入ると、女性たちの視線の先の水槽には深海生物「ダイオウグソクムシ」が2匹。白っぽくて丸みがあり、体長は50センチほど。水深200〜1000メートルの海底に生息し、あまり動かないことで知られる。「かわいいのか?」。思わず心の中でつぶやいた。でかいダンゴムシにしかみえない。鳥羽水族館(三重県鳥羽市)で何年間もえさを食べないと話題になり、ネット中継もされた。

 眺めていると突然、足をばたつかせてぐっと浮き上がり、しばし泳ぎ回った。歓声は感嘆に変わり、「ラッキー!」と興奮気味にカメラのシャッターを切る。男性もいるが感激しているのは圧倒的に女性。ちなみに見学は約30分待ち、ぬいぐるみや、リボンの代わりにグソクムシが付いたカチューシャなどのグッズ販売所には人だかりができていた。

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