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大衆作家・ガルシア・マルケス

「おしゃべり人生」か「ほら吹き人生」か

ガルシア・マルケスの小説の舞台、コロンビア北部のグアヒーラ地方で

 自分の中の何かが失われた、と言うとちょっと格好いいが、ガブリエル・ガルシア・マルケスの死を知らされ、はっきりわかったのは、私自身、学生のころから彼の影響をかなり強く受けてきたことだ。

 18歳、大学生協の書店で平積みされていた彼の本に出会い、以後、彼の作品群は常に私の傍らにあった。大学を出て技術屋になる前、インド・ヒマラヤに行く予定を急きょ中南米に変えたのは、いくつか理由があったが、一生に一度でいいから彼の作品世界を見てみたかったというのもあった。鉱山会社で技術屋をしていた27歳の5月、突然、「ジャーナリストになろう」と思い立った日の前の晩、枕もとのスタンドを消すまでつらつら読んでいたのは「予告された殺人の記録」だった。

 ガルシア・マルケスの作品がドーンと直接、自分を動かしたわけではない。ただ、それは私が何かを始める時、何かを変える時、いつもかなり大きめの、結構うるさい小道具として傍らにあった。

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藤原章生

1961年福島県生まれ。エンジニアを経て1989年入社。南アフリカ、メキシコ、イタリアに計14年半駐在。64カ国で執筆。人物ルポ、世相、ヘタウマ写真が得意。火曜夕刊で「ぶらっとヒマラヤ」を連載中。2005年の開高健ノンフィクション賞受賞作を「新版絵はがきにされた少年」として復刊 (https://tinyurl.com/y5gcbfzr)。「答のない話をやさしく面白く」がモットー。ずぶといけど意外に繊細で、節酒敢行中。

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