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Review・of・タカラヅカ

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/15 「日本物」の雪組

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「一夢庵風流記 前田慶次」より。前田慶次(壮一帆、左)とまつ(愛加あゆ)が愛を交わす場面=兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で、貝塚太一撮影
「一夢庵風流記 前田慶次」より。前田慶次(壮一帆、左)とまつ(愛加あゆ)が愛を交わす場面=兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で、貝塚太一撮影

しぐさ、流し目の色香

 匂い立つような色香がある。襟からのぞく白い首筋。ゆらりゆらりと動く着物の袖。思いを残した指先。日本髪に和装で演じる「日本物」のラブシーンには、洋物の芝居では表現し得ない情念が息づく。宝塚歌劇の伝統、日本物。それを組の芸として継承しているのが雪組だ。

 「今日も日舞の稽古(けいこ)に行ってきたのよ」。そう言って取材場所に現れたのは元雪組トップスター、汀(みぎわ)夏子(在団年1964〜80)。「宝塚を辞めてからも日舞は続けているんですよ。日本物、好きですねえ」。しみじみと語る。

 汀の宝塚人生は雪組一筋だった。新人のころ、組の頂点には歌劇の歴史に名を残す大トップスター、眞帆志(まほし)ぶき(同52〜75)がどっしりと構えていた。「スータンさん(眞帆の愛称)の芸は素晴らしかった。しっとりとお芝居を見せて、表現力もずば抜けてる。スータンさんがいたから、雪組のカラーは他の組よりもはっきりしてたのね。ずっとそばにいたから本当に勉強になりました」と振り返る。

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