政府軍と親露派武装勢力が停戦に合意し、安定化へ向けた動きが注目されるウクライナ東部情勢。今、そこに生きる人は何を考えているのか。9月中旬にドネツク州を歩き、出会った人々の生の声を3回に分けて紹介する。
ロシア語が日常的に使われている現地でも、思いは一様ではない。親露派だけではなく政権支持派もおり、どちらともつかない人もいる。1回目は親露派勢力のメンバー2人へのインタビューから。中央政府への長年の不満や、ロシアへの親近感が伝わってきた。【真野森作】
9月5日の停戦まで激しい戦闘が続いたドネツク州の州都ドネツクに同12日入った。首都キエフから特急列車で東へ6時間、さらにタクシーに乗り換えて4時間かかった。翌日の夜、中心部にあるホテルのレストラン前で、親露派戦闘員の中年男性を見かけた。取材を申し込むと、自動小銃を肩にかけたまま質問に答えてくれた。
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1979年生まれ。2001年入社。北海道報道部、東京社会部などを経て、13~17年にモスクワ特派員。ウクライナ危機を現場取材した。20年4月からカイロ特派員として中東・北アフリカ諸国を担当。著書に「ルポ プーチンの戦争」(筑摩選書)がある。
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