9月中旬にウクライナ東部で聞いた生の声を伝える3回シリーズの最終回は、親露派勢力にも中央政府にも不信感を抱く市民の思いを紹介する。銃を手に我が物顔で振る舞う親露派戦闘員を嫌悪する一方、東部の住民を「分離主義者」と敵視する中央の政治家にも反感を覚える人は少なくない。「穏やかに暮らしたい」という素朴な願いは踏みにじられている。親露派支配地域となっているドネツク州の州都ドネツクに暮らして40年という写真記者、イリーナ・ゴルバショワさん(54)に、通りのベンチでじっくりと話を聞いた。
−−戦闘が続く空港近くに住んでいるとか?
この記事は有料記事です。
残り2825文字(全文3087文字)
1979年生まれ。2001年入社。北海道報道部、東京社会部などを経て、13~17年にモスクワ特派員。ウクライナ危機を現場取材した。20年4月からカイロ特派員として中東・北アフリカ諸国を担当。著書に「ルポ プーチンの戦争」(筑摩選書)がある。
毎時01分更新
小中学校で「臨時教員」への依存度が高まっている。文部科学省…
米国のバイデン新大統領が就任し、注目されるのが米中関係だ。…
仙台支局の記者からバトンを受け継ぎ、福島支局の記者が福島県…