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(1)パキスタン 核兵器開発ゆえの電力不足

カイデ・アザム大学のフッドボーイ教授。インタビュー中に、停電、暗がりの中での取材が続いた=2014年2月28日、会川晴之撮影

 パキスタンの首都イスラマバードは、1960年代に開発が始まった緑豊かな計画都市だ。整然と区画整理された街を歩くと、必ず、屋外に置かれた非常用発電機に出くわす。途上国の例に漏れず、電力不足に悩まされているからだ。滞在したホテルでも、たびたび停電に遭遇した。そのたびに、屋外の非常用発電機がうなりをあげて稼働する。だが、多くの庶民にとって、高額の発電機は手が届かない。取材で訪れたカイデ・アザム大学では、しばしば停電し、暗がりの中で苦労しながらメモをとる作業を強いられた。

 パキスタンは98年5月、五大国、インドに続き、世界で7番目に核実験を実施した国だ。当初は、ウラン(広島)型核兵器ばかりだったが、2000年代にプルトニウム(長崎)型の核兵器の製造にも着手、核兵器の増産を続けている。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、現在の保有数は100〜120発。ライバルである隣国・インドをしのぐ「核大国」で、このままのペースで増産すると、20年代…

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会川晴之

1987年毎日新聞入社。盛岡支局、東京本社経済部、政治部、ウィーン支局、欧州総局長(ロンドン)、北米総局長(ワシントン)などを経て、2020年1月から専門編集委員。日米政府が進めたモンゴルへの核廃棄計画の特報で、11年度のボーン・上田記念国際記者賞、日本発の核拡散を描いた毎日新聞連載の「核回廊を歩く 日本編」で、16年の科学ジャーナリスト賞。著書に「核に魅入られた国家 知られざる拡散の実態」(毎日新聞出版)。

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