連載をフォロー 図解で納得 騒音トラブルの回避法 2014年10月6日 09時55分(最終更新 10月6日 09時55分) ストレス 家庭(一般) 民事訴訟 保護者 住宅 ライフ 子供の声や足音が原因で裁判に!? ご近所迷惑を防ぐために [PR] 子供の声がうるさい? これもトラブルの元です。その回避法とは。 聴きたくない人にとってはどんなに素晴らしい音楽でも、ただの騒音。 保育園の子供がうるさいと訴訟を起こした人がいます。 その人が住む地域の騒音規制基準は60デシベルなのに、保育園の騒音は70デシベルを超えていると訴えたのです。 「70デシベル」とは、どれぐらい強い音なのでしょうか。 デシベルは、音の強さを表す単位。うるささを数値化したものです。 90デシベル以上が「極めてうるさい」。例えば、電車のガード下がこれに当たります。 80~90デシベルの間はパチンコ店、「うるさい」レベルの70デシベルから80デシベルの間には、航空機内、在来線の鉄道車内、昼間の主要幹線道路周辺、それにセミの声などが該当します。 60~70デシベルの間にはバスの車内、ファミリーレストランの店内。 50~60デシベルが「ふつう」で、役所の窓口は「ふつう」なのだそうです。 40~50デシベルは昼間の高層住宅地域、昼間の戸建て住宅地、図書館の中。 30~40デシベルは「静か」で、夜間の高層住宅地域、夜間の戸建て住宅地、ホテルの室内。 70デシベルを超えると、テレビの音や会話を聞くにも支障が出ます。保育室内は90デシベルにもなるという調査もあります。 音には、人の声やテレビの音など、空気を伝わって聞こえる「空気音」と、トラックが走ったり物を落としたりして床や壁などの固体が振動することで伝わる「固体音」があります。 空気音は隙間をなくすこと、固体音は振動をブロックすることで小さくすることができます。 住宅の下の階に伝わる音は、どんなものでしょうか。 床の衝撃音は、足音など「ドスン系」(重量衝撃音)と、物を落とした時などの「カチン系」(軽量衝撃音)に分けられます。 集合住宅の床遮音レベルは、日本建築学会の等級でL-40からL-60までに分類されます。小さい方から、「かすかに聞こえるが気にならない」「小さく聞こえるが意識することはあまりない」「椅子を引く音、歩く音が分かる」「スリッパの歩行音が聞こえ、気になる」となっています。 集合住宅の音のトラブルは、フローリングが普及し始めた1990年代から増えました。 大きな音で音楽を聴くならグラウンドフロア、つまり1階が良さそうですね。 空気音を防ぐには窓がポイント。サッシを変えるのが理想的です。 階下への固体音を減らすには、フローリングの上に軟らかくて厚いじゅうたんを敷くと良いでしょう。 他にも、生活騒音を減らすには防音カーテン、スポンジテープ、防音カーペット、防振マットなどのグッズも有効です。 子供を遊ばせるなら畳の部屋が理想。 和室がなければ、ホームセンターなどで売っている置き畳でも大丈夫です。 防音、遮音対策には結構、お金がかかりそうですね。 しかし、騒音を甘く見てはいけません。音の感じ方は人それぞれで、自分は大丈夫でも他人は耐えられないこともあるからです。 2008年には、マンションの上階に住む子供の足音を止めてほしいと、階下の住民が提訴。 この裁判で東京地裁は2012年、子供の父親に慰謝料60万円と治療費の支払いを命じました。 騒音トラブルの挙げ句に殺人事件も起きているのです。 顔を見たこともない人の音は、余計にうるさく感じるもの。 防音対策をしたうえで、ご近所には「うるさくてすみません」「気になったら、すぐにおっしゃってください」と声を掛けましょう。 音には空気を伝わる音と、床や壁が新藤して伝わる音があります。隙間を亡くし、じゅうたんを敷いて防音、遮音をしましょう。騒音トラブルを防ぐには、菓子折を配るのも有効な対策です。 ご近所付き合いが不可欠で、これが最も効果的なトラブル防止法かもしれませんね。 文字サイズ 印刷 連載をフォロー 図解で納得 前の記事 119番、その前に… 次の記事 目には癒やしが必要 関連記事 ADRでトラブル解決 「セメント」と「コンクリート」の違い どうしてかむの?の巻 断捨離でニューライフ