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はやぶさ2

探査機「はやぶさ2」がリュウグウで試料を採取して持ち帰る6年の旅を完遂。分析や次のミッションを解説。

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世界初の観測ロボット駆動装置 開発秘話を語る

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栗栖教授と、開発した駆動装置の部品(手前)。左は「ミネルバ2−2」と同じ形、大きさの容器=2014年12月24日、近藤浩之撮影
栗栖教授と、開発した駆動装置の部品(手前)。左は「ミネルバ2−2」と同じ形、大きさの容器=2014年12月24日、近藤浩之撮影

東京電機大・栗栖教授「着陸楽しみ」

 まだ一回もチャレンジしたことのない方法で移動をさせる、全く新しい駆動装置を試してみませんか−−。東日本大震災直後の2011年4月6日、東京電機大(東京都足立区)の栗栖正充教授(50)は1通のメールに目を疑った。差出人は宇宙航空研究開発機構(JAXA)。昨年12月に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載された観測ロボットの開発は、こうして始まった。

 はやぶさ2には、小惑星に降り立って科学観測をする小型ロボットが4機搭載されている。うち「ミネルバ2−2」を、東北大を中心に東京電機大、山形大、大阪大、東京理科大の5大学が共同開発した。最大の課題は、わずかな重力しかない小惑星の表面でどうやって移動するか。月よりはるかに重力が小さいため、車輪と地面との間で摩擦が起きず、空回りする。地面を蹴るようにしたら、今度は宇宙空間に投げ出されてしまう。

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