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世論調査

携帯電話・スマホにかける実験 本社など

回答者の年代別構成比

若年層の声を拾うことが可能に

 毎日新聞社などマスコミ6社と日本世論調査協会は、固定電話を持たない人が増えているため、携帯電話に掛ける世論調査の実験をした。現在各社の世論調査は固定電話に掛けており、携帯電話やスマートフォンしか持たない若年層の考えが把握できない。結果は10日の同協会研究会で発表される。

     実験は昨年9、10月の2回、固定電話調査と同様、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った番号に電話するRDS(ランダム・デジット・サンプリング)方式で実施(調査実施機関は日経リサーチ)。9月の1回目の実験では4566人に電話を掛け522人から、10月の2回目の実験では4100人に電話を掛け610人から回答を得た。

     20歳以上の回答者(1回目511人、2回目606人)を分析した結果、20代の割合は1回目19%、2回目14%、30代はそれぞれ20%、21%と、2010年国勢調査の年代別構成比(20代13%、30代17%)より多かった。固定電話に掛けた日経リサーチの世論調査では、9月、10月とも20代4%、30代10%だったのに比べると、携帯電話調査は若年層の声を拾えることが分かった。

     一方、携帯電話の保有者が少ない70歳以上の割合は1回目9%、2回目10%で、国勢調査の年代別構成比の20%をはるかに下回った。男女比は、1回目は男性66%、女性34%、2回目は男性63%、女性37%。女性のほうが低いのは、知らない電話番号からの着信を警戒するためとみられる。

     固定電話調査で聞いている「内閣支持」「政党支持」「消費税率10%引き上げ」「原発の再稼働」などについても質問した。2回目(10月)の実験結果でみると、内閣支持率は44%、態度があいまいな回答者に重ね聞きをした結果を含めると55%に増えた。同時期のマスコミ各社の固定電話調査結果は44〜55%の範囲内だった。

     政党支持率は、自民党43%、民主党5%、公明党4%、支持政党なし38%。同時期の各社固定電話調査との極端な違いはない。

     消費税率10%への引き上げは賛成25%、反対66%。男女別だと女性の反対が多く、固定電話調査の傾向と似た。原発の再稼働も賛成36%、反対50%で、反対は男性より女性が多かった。固定電話の有無と政治意識との関連をみたところ、固定電話を持っている人のほうが政治への関心が高い傾向があった。

     現在、携帯電話しか持たない人が電話世論調査の対象に入っていないことは調査結果にゆがみをもたらしているのか。毎日新聞社は昨年実施した時事問題に関する郵送式の世論調査で、携帯電話と固定電話の保有状況や使用状況を聞いた。携帯電話しか持たない「携帯限定層」は14%で、うち77%が20〜40代だった。この「携帯限定層」を含めた調査結果と除いた調査結果を比較したところ、政治や社会に関する意識に違いはほとんど見られなかった。したがって、今のところ携帯限定層が固定電話調査の結果に偏りを生じさせてはいない。しかし、情報通信白書によると、2013年度の携帯電話(PHSを含む)加入者は固定電話加入者の5倍となり、今後も携帯限定層の増加が見込まれ、偏りが無視できなくなることも予想される。携帯電話しか持っていない人は14%だったが、固定電話を持っているが「主に携帯電話を使う」人を合わせると5割を超えた。このため携帯電話調査の実用化が課題になっており、実用化に当たっては、回答者の属性の偏りの是正▽固定電話調査との整合性▽携帯の電話番号は地域と関連づけられないこと−−などにどう対処するかの検討が必要だ。【山田道子、大隈慎吾】

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