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漫画で解説

残業代ゼロ?の巻

政府が進めるホワイトカラー・エグゼンプションを解説

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残業代ゼロ法案を知っていますか? 残業を禁止する法律ではなく、ホワイトカラー・エグゼンプション(WE)制度といって、一部の労働者を労働時間規制から除外して成果などを基に賃金を支払うことです。 その法案が今国会に提出される見通しです。 今の日本の労働時間規制は、通常の勤務体系と裁量労働制があります。 通常の勤務体系は、一般労働者が対象で1日8時間、週40時間が上限で、超えた場合は残業代を支給します。 裁量労働制は、専門職・企画職など研究職が対象で、一定の残業をしたとみなし固定給を支給し、休日や深夜は割増します。 しかし、労働時間に関係なく固定給のWE制度が導入されれば、どれだけ働いても残業代は一切支払われません。
暇な時も同じ給料がもらえるなら得と考えるかもしれません。 しかし、ずっと忙しいとしたらどうでしょう。 年収1000万円超の小児科医が長時間勤務を強いられ自殺、その後過労死と認定されたという事例もあります。 WEの導入で同じことが起こるかもしれませんね。 WE制度は年収1075万円以上の「高度プロフェッショナル」だけに適用されるといいますが、経団連は05年に年収400万円以上と提言しています。 将来どうなるか心配ですね。 もう一つ政府が狙っているのは、「裁量労働制」の拡大です。 現在の法案では大半の業務が対象になる可能性があり、ブラック企業でも法令遵守をうたえるレベルになります。 高収入の社員と、会社と労組の合意で、一般社員でも残業代がゼロとなり、人件費の削減につながります。
ただでさえ日本人の残業時間は増え続けています。 欧米にはないサービス残業もあり、国際比較でも日本の残業時間は異常です。 (日本182時間、英国78時間、フランス55時間、ドイツ53時間、オランダ22時間) また、残業代をあらかじめ決めた額で支払う「固定残業代」もあります。 残業を見込んで定額を支払うと、会社は社員をギリギリまで残業させそうですね。 中には80時間や100時間という過労死ラインの残業を固定残業とする企業もあります。 しかし今は法的規則がありません。
求人票を見るときは、注意が必要です。 例えば「【大卒・短大卒】月給25万円(固定残業代含む)」の場合、何時間何万円の残業代か分からず基本給も不明です。 「月給30万円月50時間を超えた時間外労働には別途手当あり」は、月給の中に50時間までの固定残業代が含まれている可能性が大です。 さらに「基本給20万円(うち深夜手当4万円含む)諸手当有り」と書かれていた場合は、深夜手当が何時間分に相当するかが不明です。 WE制や裁量労働も人ごとではありません。 企業にとっては有利ですが、労働者はタダ働きになる恐れが強いのです。

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