【カイロ秋山信一】日本の「春」と言えば、桜を連想する。寒さが和らぎ、徐々に暖かくなるのを喜ぶ人も多いと思う。しかし、エジプトの「春」は厳しい季節だ。砂嵐がやって来るからだ。
エジプトは国土(日本の約2.65倍)の95%が砂漠で覆われている。人口はナイル川流域と海辺に集中し、「ナイルのたまもの」という言葉が実感できる。ただ、ナイル流域も砂漠の脅威からは逃れられない。特に毎年3〜4月はハムシーンと呼ばれる砂嵐が集中する季節だ。
「ハムシーンは数字の『50』(アラビア語でハムシーン)が由来との説が有力です。春分の日から50日間に砂嵐が多いため、この嵐をハムシーンと呼ぶようになったのです」。エジプトの気象当局で働くアリー・コトブさん(58)が教えてくれた。
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