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18歳で実名?の巻

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18歳で実名?の巻
18歳で実名?の巻

川崎事件がきっかけ 少年法の対象年齢引き下げが議論に

川崎市で中学1年の男子生徒が殺害された事件をきっかけに、少年法を改正しようという議論がまた起きています。

この事件で逮捕されたのは18歳と17歳の少年3人。実名も顔写真も一部のメディアを除いて報道されませんでした。少年法は、更生(立ち直り)の可能性を考慮して少年を保護しているのです。

しかし、今は成人(大人)とされている年齢を20歳から18歳に引き下げようという動きが活発です。自民党の稲田朋美・政調会長などは、引き下げに積極的です。
川崎市で中学1年の男子生徒が殺害された事件をきっかけに、少年法を改正しようという議論がまた起きています。 この事件で逮捕されたのは18歳と17歳の少年3人。実名も顔写真も一部のメディアを除いて報道されませんでした。少年法は、更生(立ち直り)の可能性を考慮して少年を保護しているのです。 しかし、今は成人(大人)とされている年齢を20歳から18歳に引き下げようという動きが活発です。自民党の稲田朋美・政調会長などは、引き下げに積極的です。
川崎市の事件で、リーダー格とされる18歳の少年らは、被害者の中1少年を多摩川で裸で泳がせた後、カッターで切りつけたということです。

残忍な犯行ではあるのですが、容疑者が未成年であることを考慮して、現場の実況見分も外から姿が見えないように青いビニールシートで少年を囲って行われました。これも、少年法に守られての対応の一つです。

少年法は61条で、少年の犯罪について、名前や住所などから本人だと推測できるような記事や写真を掲載してはならないと定めています。容貌を載せることも禁じられているので、顔写真ももちろんダメです。
川崎市の事件で、リーダー格とされる18歳の少年らは、被害者の中1少年を多摩川で裸で泳がせた後、カッターで切りつけたということです。 残忍な犯行ではあるのですが、容疑者が未成年であることを考慮して、現場の実況見分も外から姿が見えないように青いビニールシートで少年を囲って行われました。これも、少年法に守られての対応の一つです。 少年法は61条で、少年の犯罪について、名前や住所などから本人だと推測できるような記事や写真を掲載してはならないと定めています。容貌を載せることも禁じられているので、顔写真ももちろんダメです。
メディアの報道は対応が分かれました。新聞では、読売、産経、東京新聞が、タクシーで警察署に入る少年の写真を掲載したのに対し、毎日と朝日新聞は掲載を見送りました。

しかし、「週刊新潮」はリーダー格とされる18歳の少年の実名と顔写真を掲載しました。新潮は「事件の残虐性と、社会に与えた影響の大きさなどを勘案した」と説明しています。

現実には、ネットで早くから実名や顔写真が出回っていました。ところが、全く関係のない人たちまで犯人扱いされる被害も出たのです。無責任な情報が野放し状態でした。個人のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には、少年法が適用されないのです。
メディアの報道は対応が分かれました。新聞では、読売、産経、東京新聞が、タクシーで警察署に入る少年の写真を掲載したのに対し、毎日と朝日新聞は掲載を見送りました。 しかし、「週刊新潮」はリーダー格とされる18歳の少年の実名と顔写真を掲載しました。新潮は「事件の残虐性と、社会に与えた影響の大きさなどを勘案した」と説明しています。 現実には、ネットで早くから実名や顔写真が出回っていました。ところが、全く関係のない人たちまで犯人扱いされる被害も出たのです。無責任な情報が野放し状態でした。個人のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には、少年法が適用されないのです。
14歳以上の少年事件の主な手続きはこうです。

まず、警察が検察に送致し、検察は家庭裁判所に送致しますが、家裁は検察に「逆送」します。その場合、検察は起訴か不起訴かを決め、起訴されれば大人の裁判と同じように地裁で裁判が始まります。しかし、事件当時18歳未満であれば、罪の内容が死刑相当であっても無期懲役に減刑しなければなりません。

少年法はこれまで、何度も改正されて来ました。例えば2014年の改正では、無期懲役に代わって言い渡せる有期懲役の上限が15年から20年に引き上げられました。次第に厳罰化する流れが続いています。

自民党は、年齢引き下げを検討する組織を発足させましたが、党内でも少年法の適用年齢を引き下げることに慎重な意見も根強いため、今後どうなるのかをきちんと見極めなければなりません。
14歳以上の少年事件の主な手続きはこうです。 まず、警察が検察に送致し、検察は家庭裁判所に送致しますが、家裁は検察に「逆送」します。その場合、検察は起訴か不起訴かを決め、起訴されれば大人の裁判と同じように地裁で裁判が始まります。しかし、事件当時18歳未満であれば、罪の内容が死刑相当であっても無期懲役に減刑しなければなりません。 少年法はこれまで、何度も改正されて来ました。例えば2014年の改正では、無期懲役に代わって言い渡せる有期懲役の上限が15年から20年に引き上げられました。次第に厳罰化する流れが続いています。 自民党は、年齢引き下げを検討する組織を発足させましたが、党内でも少年法の適用年齢を引き下げることに慎重な意見も根強いため、今後どうなるのかをきちんと見極めなければなりません。

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