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地震時、建物の揺れを減らす 阪神大震災を機に注目

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心の震えも減らします? 免震技術とは何でしょう。
電次さんが悩んでいます。 お客に通勤電車の揺れがひどいから、何とかしてほしいと頼まれたようです。 ギョロ星人が免震技術を勧めています。 免震技術とは何なのでしょうか。
免震とは、地震の揺れに合わせて建物を動かし、建物に伝わる地震エネルギーを減らす技術で、1995年の阪神大震災を機に注目されました。 「耐震」は建物自体の強度で地震の揺れに耐えること、「制震」は建物の中に制震装置を設置し揺れを吸収すること、「免震」は建物と地面を切り離し、免震装置で揺れを減らすことです。 建物に伝わる揺れが減ることで、家具の転倒などの二次被害も抑えられます。
免震装置は「アイソレーター」と「ダンパー」から構成されています。 「アイソレーター」は水平方向に動いて、建物に伝わる揺れを減らす役割があります。積層ゴムや滑り支承、転がり支承があります。支承とは、建物の上部構造と下部構造の間に設置する部材のことです。 「ダンパー」は揺れを吸収し、建物を元の位置に戻す役割があります。オイルダンパーや鋼材ダンパー、鉛ダンパーがあります。 「支承」は、フッ素樹脂加工した滑り材や、ベアリングで転がるレールなどが使われます。
「積層ゴム」は、ゴムと鋼板を交互に重ね、建物の重みに耐えられるようにする一方、ゴムの特性を生かして地震の横揺れを吸収します。内部ゴム、内部鋼板、被覆ゴム、フランジ(継ぎ手)で構成されています。 上下には硬く、鋼板がゴムの変形を抑え、荷重をかけてもつぶれません。一方、水平には柔軟で、ゴムが地震の揺れなどの水平方向の力に柔軟に作用します。 「高減衰ゴム」を使えばダンパーの機能も兼ね備える、免震構造の中核です。
電次さんは、積層ゴムを応用した「免震シューズ」を作ったそうです。
東洋ゴム工業の子会社が、国の基準を満たさない免震装置を製造・販売していました。防災拠点になる公共施設でも不適合が判明しました。 不適合が判明した主な公共施設は、国交省のまとめによると、茨城県日立市消防本部庁舎、KAAT神奈川芸術劇場、湘南鎌倉総合病院、三重県伊勢庁舎、三重県警鳥羽署、三重県立志摩病院、愛媛県庁第1別館、高知県庁本庁舎です。 物件の所在都府県は、宮城5、福島1、茨城2、埼玉3、東京5、神奈川6、新潟1、長野1、静岡3、岐阜2、愛知6、三重4、京都1、大阪2、香川1、愛媛2、高知9、福岡1です。 開発担当の社員がデータを改ざんして、認定を受けた疑いがあります。
東日本大震災では、津波による水没で建物に浮力(建物を引き抜く力)がかかったり、液状化現象で傾いた地盤では免震装置が機能しないなど、課題も残りました。また、建物の中にいる人は、揺れが小さいために実際の状況が分からず、対応に困ったという声もありました。 度重なる余震で、装置の疲労も相当なものなのでしょう。疲労具合の測定技術も必要です。 免震は誕生してまだ30年ほどの技術です。震災の経験を生かした取り組みは欠かせません。
免震技術とは、免震装置を使い、地震の揺れを建物に伝えない技術です。 ゆっくり揺れます。地震は免れても、火災や津波への備えは怠らないようにしましょう。

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