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中東欧見聞録

(6)さようなら 「ミスター・オーストリア」

ノルベルト・ロッパーさん(右)とピエールさん親子=2014年12月1日、坂口裕彦撮影

 「ミスター・オーストリア」が眠るひつぎには、心から愛した名門プロサッカーチーム「FKオーストリア・ウィーン」の紫のユニホームが手向けられていた。

 今月18日、ノルベルト・ロッパーさんが95歳で亡くなった。ウィーンのユダヤ人家庭に生まれ、ナチス・ドイツが第二次世界大戦下で行ったホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の「生き証人」となった。ポーランドのアウシュビッツ強制収容所などで約3年を生き延びたが、父親や最初の妻、妹を失った。駆け出しのプロサッカー選手だったが、ナチス親衛隊(SS)の隊員に殴打され、選手生命を失った。

 戦後はプロサッカーを「支える側」として活躍する。ウィーンに本拠を置くFKオーストリアでいわゆるゼネラルマネジャーとして辣腕(らつわん)をふるい、国内リーグ優勝10回などの華やかな成績を残した。「ミスター・オーストリア」と人々が呼ぶのは、その不屈の人生ゆえだ。

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坂口裕彦

1998年4月入社。山口、阪神支局を経て、2005年に政治部。首相官邸や自民、公明両党、外務、防衛、厚生労働省などを担当した。13年に外信部に移り、14年4月から現職。ウィーンを拠点に、中東欧や国際原子力機関(IAEA)などの動きをウォッチ。ウクライナ危機の現場も取材している。

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