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平松 洋子・評『スキマの植物の世界』塚谷裕一・著

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じつは、悠々自適なのかもしれない

◆『スキマの植物の世界』塚谷裕一・著(中公新書/税抜き1000円)

 家を出て仕事場に向かうとき、楽しみにしている道がある。小学校の通学路なのだが、空気がユルくて、あちこちにある植え込みは雑草が生え放題。気の向くまま、好き勝手に繁茂している。いたずら坊主が通りすがりに引きちぎったりしてもへっちゃらな風情が痛快だ。

 先日も、スカッとする光景を見つけた。群れのなかから図抜けてびよ〜んと伸びた一本の茎の先に、小さな白い花がたくさん咲いている。ええと、これは何だっけ、そうだ、ナズナだ。隣の植え込みに目を転ずると、コンクリート枠のわずかな空間にハナニラ登場。今年もやっぱり、好きこのんで同じ狭い場所で咲いているから笑ってしまった。

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