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不知火のほとりで

石牟礼道子の世界/23 古老

 <日曜カルチャー>

沖から見た田原坂

 地図は石牟礼道子さんの好きなもののひとつだ。見るだけでなく自身が好んで描く。晩春の午後、ペンを走らせる石牟礼さんに遭遇した。

 一見無造作な線や文字が、不知火のほとりのなつかしいふるさとを呼び出す。渚を渡る風、葬列。村人のしわぶきまで聞こえるようである。

 「チッソの積み出し港をつくりに祖父は水俣に来た。無事にできたので栄町に道路ばつくった。山は道に食わせてしもうた、父も母も言いよりました。道というのは鎌首のようなものを持っといて、山を食うたのかと思いよりました。最後に残ったのが宝河内というところの山」

 「一家は没落してとんとん村に移りました。段々畑。八幡さまがある。舟がつないである。小さなおわんのご…

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