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デーリー通信

(2)ネブラスカ死刑廃止の理由

アーニー・チェンバース議員=ネブラスカ州議会の公式写真より

 米中西部ネブラスカ州議会が5月27日、リケッツ州知事(共和党)の拒否権を覆して死刑廃止法を成立させた。可決には30票が必要だったが、30対19のぎりぎりで決着した。伝統的に共和党が強い保守的な州で死刑廃止が実現するのは42年ぶり。AP通信も「異例」だと伝えた。

 法案を提出したアーニー・チェンバース議員(77)は、これまで40年以上にわたり40回近く死刑廃止法案を提出したという。なぜ今回は成立したのか。電話で取材すると、現実的な理由をあげた。同州で最後に死刑執行があったのは1997年。「20年近く執行がないのだから死刑が殺人を抑止するという議論にはなり得ない」と前置きし、「保守派の人たちが死刑は失敗した政府のプログラムだという見方をするようになった。(コストが)高く、扱いにくく、効果的でなく、そしてめったに使われない。だからやめるべきだと考えた」と語った。

 NPO死刑情報センター(本部・ワシントン)によると、ネブラスカ州では1973年以降、死刑の可能性のある殺人が205件あり、31件に死刑が宣告されたが、執行は3件。同州では薬物注射に必要な薬が2013年に切れて執行できない状況にあったという事情もあるが、米国では命を奪う死刑は特別だとして、裁判手続きが長く、弁護士費用などのコストもかさむ。例えば、13年に死刑が廃止されたメリーランド州では、08年の…

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長野宏美

2003年入社。水戸支局、社会部、外信部を経て2015年4月から現職。社会部時代は警察庁や裁判員裁判などを担当。2008年の北京五輪を現地で取材した。元プロテニスプレーヤーで、1995年全日本選手権シングルス3位、ダブルス準優勝。ウィンブルドンなど4大大会にも出場した。

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