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米国・キューバ国交正常化交渉

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ハバナの米利益代表部(右奥)の前に残るキューバ政府が立てた「旗の山」。フィデル・カストロ国家評議会議長(当時)は138本の旗竿を立てて黒旗をなびかせ、米国政府のキューバ体制批判の掲示板の字が読めないようにしていた=15年1月26日、朴鐘珠撮影
ハバナの米利益代表部(右奥)の前に残るキューバ政府が立てた「旗の山」。フィデル・カストロ国家評議会議長(当時)は138本の旗竿を立てて黒旗をなびかせ、米国政府のキューバ体制批判の掲示板の字が読めないようにしていた=15年1月26日、朴鐘珠撮影

朴鐘珠(毎日新聞サンパウロ支局)

民主化と経済制裁解除が交換条件 米国に課せられた冷戦の戦後処理

 米国とキューバが半世紀にわたる断交を乗り越え、外交関係の正常化へ動いている。カリブ海のキューバはその細長い島の位置と形状から、米国の喉元に突きつけられたナイフに例えられてきた。核戦争が危ぶまれたキューバ危機のころならいざ知らず、東西冷戦は解消されて久しい。ここ数年のキューバを例えるなら急所を狙うナイフよりむしろ喉に引っかかった小骨だ。ところで実生活で魚の骨が喉に刺さった場合、ご飯を丸のみして取り除く民間療法がよく知られる。この先の米国とキューバの国交正常化交渉においても、キューバの要求を米国がのまざるを得ない状況が生じてくるだろう。米国はそれだけ不利な立場で交渉の席に着いている。

 オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長は昨年12月17日正午、それぞれの国民に向け同時刻にテレビ演説し、両政府が国交正常化に向け協議をしていく方針を発表した。その後、国交正常化交渉は今年1月から4月を除き毎月1回、ワシントンとハバナで交互に開かれている。交渉団の代表は共に女性で米側がジェイコブソン国務次官補、キューバ側がビダル外務省北米局長だ。交渉がなかった4月にはパナマであっ…

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