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不知火のほとりで

石牟礼道子の世界/26 原郷

 <日曜カルチャー>

手漕ぎの舟、浦々を

 「ありゃあ、魚が焦げてしもうた」

 「まああ、この人参(にんじん)の色の悪さよ。せっかくじゃけん、やりかえましょうかねえ」

 「食べごしらえ」の支度で戦場のような台所に石牟礼道子さんの高揚した声が響く。熊本県水俣市の自宅である。夫の弘さん、妹の妙子さんらは聞かなかったふりをしている。いちいち反応するとはかどらない。目配せして笑いあう。「一家全体に心なごませる風が吹いていた」と詩人の岡田哲也さん(67)=鹿児島県出水市在住=は振り返る。

 石牟礼さんは1989〜93年、エッセー「食べごしらえ ことはじめ」を鹿児島県出水市のマルイ農協PR…

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