必要な努力はっきりさせて
コンプレックス解消ビジネスについて、頭ではそんなに簡単にコンプレックスが解消できるわけないとわかっているのに、なぜ私たちはひっかかってしまうのでしょうか。
Daisaku Takenakaさんは「大量に流れるコマーシャル」に起因すると考えます。このようなサービスは、焼き畑農業的に、どんどん新しい顧客を開拓しなければならず、大量の宣伝が必要になるのです。ひっかからないためには、あおるようなものを避け、万一ひっかかってしまった場合にはなぜそうなったのかと反省熟慮すべしと訴えました。
Yasuhito Nakaiさんは、夏までに水着が着られるようにとか、海外に行くまでに英語を学ぼうなど、期間限定でコンプレックスをあおられることに私たちは弱いと指摘します。短期間で解消することへのニーズがあるので、サービスを提供する側が、成功率や当事者の努力がどれくらい必要かを、ある程度明確にしているところが良質だとしました。
Takayuki Kitamuraさんは、短所を解消するよりは、長所を伸ばす方が効率的だという考え方を持つことで、自分には価値があり、そして、弱点を刺激するような商法にひっかからなくなると分析しました。
Tatsuo Murakiさんは、消費者と企業の団体を作り、そこに消費者が情報提供して口コミで情報交換すればいいのではないかと提案しました。実際、サイトに類似のサービスはありますし、国民生活センターのサイトでは、危険なサービスや商品についてのさまざまな情報が掲載されていますので、自衛のために私たちはもっともっと、活用すべきでしょう。
Yuka Matsushimaさんは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のクローズドグループなど、互いにコンプレックスを開示し合っても安全な場所を作り、情報共有を進めることを推奨しました。
ベストアンサーにはYasuhito Nakaiさんを選びたいと思います。特に、優良なサービスか否かの判断では、当事者の努力がどの程度必要であるかをしっかり開示しているかが強いポイントになることに同意します。
私たちには、理性的な考え方と感情的な感じ方が同居し、ついつい、コンプレックスに関しては感情的な刺激に弱く、ないものねだりをしてしまいます。しかし、コンプレックスになるくらいのさまざまな要因が、お金を多少出したから一気に解消するというのは虫のいい話だし、もし本気で解消するとしたら、お金を出さなくてもできる方法はいくらでもあるはずです。
ひっかかる人がいなくなることが、悪質な商法を減らす一番の方法かもしれません。(経済評論家)
私たちは、何らかの形でコンプレックスを持っており、それを解消する、という商法も多い。しかし、高い金を払っても効果が出なかったり、時間がたてば再発したりする恐れもある。悪質なものを排除し、良質なものを選ぶアイデアを募集したい。
*投稿全文はニュースサイトで見られます。=次回は7月14日掲載。