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フランス社会の悩み=宮川裕章(毎日新聞パリ支局)

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パリ郊外の民家を利用したモスクで行われる礼拝=4月7日、宮川裕章撮影
パリ郊外の民家を利用したモスクで行われる礼拝=4月7日、宮川裕章撮影

テロに走るイスラム教徒の若者

 今年1月のシャルリーエブド紙襲撃事件以前から、フランスではイスラム過激派によるテロや凶悪事件が起きるたびに、「過激派と普通のイスラム教徒を混同してはいけない」という声が強くなる。同時に、「イスラム教徒の若者は、なぜフランス社会を憎んだのか。なぜ同化できなかったのか」という問いかけが始まる。だが、シャルリーエブド事件の3容疑者も含め、過激派に身を投じる若者の大半は、フランスで生まれ育ったフランス人だ。フランス人でありながら、フランスへの同化を迫られるイスラム教徒の状況とは何なのか。そこにこの国の悩みがある。

 2012年の大統領選挙を前に、極右政党「国民戦線」の集会を取材した時のことが印象に残っている。移民受け入れを批判する参加者の中に、明らかにポーランドなど移民系の名前が多いのに気付いた。「移民系のあなたが移民受け入れを批判するのですか」と率直に疑問をぶつけると、「だからこそ自分は同化しようとしてきた。それができない人たちが許せない」と答えた。

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