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(6)パレスチナの名産、地ビール起業家が語った「信念」

イスラエル占領下のパレスチナで初の地ビール会社を起こし、日本など世界各地に販路を広げるナディム・フーリーさん=2015年5月、大治朋子撮影

 「イスラム教徒が9割を占めるパレスチナで、無添加の地ビールを造る」

 「夢」を書いているのではない。それを成し遂げた起業家がいるのだ。

 パレスチナ人のナディム・フーリーさん(55)。イスラエルが占領するヨルダン川西岸パレスチナ自治区のタイベ村に生まれ育ち、1994年、親戚と共にビール製造会社「タイベ酒造」を起こした。「タイベ」はアラビア語で「おいしい」の意味。創業から今年で21年。政治に翻弄(ほんろう)され、売り上げがガタ落ちしたこともあったが、粘り強い努力でその販路を日本にまで拡大している。

 西岸のパレスチナ自治区は、イスラエルによって周囲を分離壁でぐるりと囲まれ、人と物の出入りを厳しく管理されている。治安情勢次第では、検問所も閉鎖される。しかもパレスチナはイスラム社会で、飲酒はご法度。そんな中でのビール造り。いったいなぜ、どうしてそんなビジネスが成長できたのか。

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大治朋子

1989年入社。阪神支局、サンデー毎日編集部、東京本社社会部、ワシントン特派員を経て、現在はエルサレム支局長。 社会部時代の調査報道で2002、03年の新聞協会賞をそれぞれ受賞。ワシントン特派員として米国の対テロ戦争の実態を描いた長期連載「テロとの戦いと米国」、米メディア再編の動きを追った「ネット時代のメディア・ウオーズ」で、10年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞した。 近著に「アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地」(講談社現代新書)、「勝てないアメリカ−−『対テロ戦争』の日常」(岩波新書)がある。

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