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SUNDAY LIBRARY

高橋 敏夫・評『御家人斬九郎』柴田錬三郎・著

◆『御家人斬九郎』柴田錬三郎・著(集英社文庫/税抜き860円)

 山周(やましゆう)といえば山本周五郎。そして柴錬(しばれん)は、もちろん、柴田錬三郎。

 歴史時代小説の歴史において、読者が愛着および畏敬(いけい)の念をこめ愛称で呼んだ作家はきわめて少ない。池正や藤周はないし、山風も五味康もない。一番ありそうな司馬遼がないのは、柴錬の二番煎じに感じられてしまうからか。

 柴錬ワールドの無比の異彩さは、虚無の底で妖剣をふるう眠狂四郎の、長い長い彷徨(ほうこう)にきわまるだろう。戦前の机龍之助からつづく虚無の彷徨を、戦後に眠狂四郎が静かな狂乱でひきうけた。ただし柴錬にはもう一人、突出するキャラクターがいる。御家人斬九郎−晩年の柴錬がつよいこだわりをみせた連作小説の主人公だ。

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