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平松 洋子・評『女、今日も仕事する』大瀧純子・著

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クビから一転、社長職から得た処方箋

◆『女、今日も仕事する』大瀧純子・著(ミシマ社/税抜き1500円)

 春先に一週間、伊豆へ断食に行くのを恒例行事にしている。毎年通ううち、気づいたことがある。参加者に、仕事上の悩みを抱えた女性が少なくないのだ。会話を交わすようになって聞くのは、自分の時間がないこと、現状を変えたいのに上司の理解が得られないこと、組織のなかで働く息苦しさ……出口のなさに直面して、途方に暮れている。断食は、それこそ現実を何とかして断ち切らなければ、という直感に突き動かされてのことらしかった。

 大瀧純子著『女、今日も仕事する』を読みながら、本書をこそ彼女たちに手渡したいと思った。もちろん、働き方を模索するすべての女性たちにも。時代に跋扈(ばつこ)するパワーゲーム、型を押しつける精神論、マニュアル重視の仕事論などとは、本書は一線を画す。遠い理想、きれいごと、上から目線、どれもない。1967年生まれ、一児の母であり妻、社会人としてもがきながら、一日ずつ足もとを踏み固めてきた等身大の成長記録…

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