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(7)ネパール人身売買 容疑者との30分

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避難所で雨の中、遊び回る子供たち。被災地では一部で子供や女性を連れ去る事案が問題化している=ネパールの首都カトマンズで2015年7月21日、金子淳撮影
避難所で雨の中、遊び回る子供たち。被災地では一部で子供や女性を連れ去る事案が問題化している=ネパールの首都カトマンズで2015年7月21日、金子淳撮影

 刑事部屋で待っていると、警察官が手錠をはめた2人の男女を連れてきた。男はこちらを見て一瞬、ばつの悪そうな笑顔を浮かべ、木のイスに腰掛けた。「人身売買の容疑者だ」。連れてきた警察官が言った。

 7月下旬、ネパールの首都カトマンズの警察署。3カ月前の大地震後に増加したと言われる人身売買を現地で取材した。「イラクに女性を送ろうとして逮捕された容疑者がいる」と聞き、警察に取材させてくれるよう頼んだところ、予想外に会わせてくれた。

 男は37歳。短髪で口元は無精ひげで覆われている。横に並んで腰掛けた茶髪の女(30)は妻だった。外国人の私を見て不審そうな表情を浮かべたが「日本の記者だ。人身売買の実態について知りたい」と伝えると、2人はすぐに「人身売買はやっていない。自分たちははめられた」とまくし立てた。

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