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複雑に絡む「戦国時代」の様相
中東4カ国の独裁政権を崩壊させた民主化要求運動「アラブの春」の胎動から間もなく5年を迎える。アラブ諸国は国内の政治・軍事対立に加えて、過激派組織「イスラム国」(IS)の台頭、サウジアラビアとイランの覇権争い、米国とロシアの対立などの要素が絡み、二重の意味で「戦国時代」の様相を呈している。一つは各国内の「戦国」、もう一つは中東地域全体の「戦国」である。
「戦国アラブ」を象徴するのがシリア内戦だ。2011年春、父子2代40年以上も独裁を敷くアサド政権に対して、「アラブの春」に触発された民衆が変革を求めたのが引き金となった。しかし今や、「アサド政権」対「反体制派」という単純な構図では説明がつかなくなった。
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