戦後70年

「聖戦」アジアの犠牲2000万人超、益川さん「一般の国民も加害者にさせられた」

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大東亜会議代表記念撮影=国会議事堂前
大東亜会議代表記念撮影=国会議事堂前

 日本は15日、ポツダム宣言受諾による70回目の終戦記念日を迎える。北京郊外、盧溝橋での中国軍との衝突に始まった戦火は最終的に東南アジア・太平洋を席巻し、同地域全体では2000万人を超える軍民が犠牲となった。大日本帝国は欧米植民地主義からの解放戦争と喧伝(けんでん)したが、「大東亜共栄圏」のためにアジアの同胞からあらゆる点で収奪した。ノーベル物理学賞を受賞した理論物理学者、益川敏英さん(75)は「一般国民は被害者であったが、当時の政府・軍部に加害者にもさせられた」と指摘。日本が再び、「戦争ができる国」になることへの危惧の念を示す。【高橋昌紀/デジタル報道センター】

 戦後のサンフランシスコ講和会議(1951年9月)や各国政府の発表などによると、第二次世界大戦におけるアジア・太平洋地域の軍民の犠牲者数は▽日本310万人▽フィリピン100万人▽ベトナム200万人▽中国1000万人以上−−などとされる。

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