メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

不知火のほとりで

石牟礼道子の世界/31 永別

 <日曜カルチャー>

窓から光、片隅の城

 1965年の秋だ。石牟礼道子さん(88)が渡辺京二さん(85)の雑誌『熊本風土記』に「海と空のあいだに」(『苦海浄土』初稿)の連載を始める。渡辺さんは熊本市から水俣市まで、バスで石牟礼さんに会いに行った。主婦だった石牟礼さんの“書斎”に強い印象を受けたという。

 <畳一枚を縦に半分に切ったくらいの広さの、板敷きの出っぱりで、貧弱な書棚が窓からの光をほとんどさえぎっていた。それは、いってみれば、年端も行かぬ文章好きの少女が、家の中の使われていない片隅を、家人から許されて自分のささやかな城にしたてて心慰めている、とでもいうような風情だった>(『苦海浄土』解説)

この記事は有料記事です。

残り1892文字(全文2192文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「偉業だ」「安穏としていられない」 各国メディア、日本の勝利絶賛 ラグビーW杯

  2. 路上生活者の避難拒否 自治体の意識の差が浮き彫りに 専門家「究極の差別だ」

  3. 台風19号で堤防決壊の千曲川 リンゴ畑は壊滅状態

  4. ラグビーW杯 台風19号で試合中止のカナダ代表、釜石で土砂除去などボランティア

  5. 「きょうはただの試合ではなかった」 日本代表、台風の被災者に心寄せるコメント相次ぐ

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです